我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2010年9月

2010年9月23日 (木)

交換ライカ

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しつこいくらいにライカのネタが連鎖していますが、もうひとつ。私二代目が「きったねーバルナック」(ⅢA)を持ち歩け大会用に採用しなかったことは、一昨日お知らせしました

そしたら即日、あのⅢAを欲しいという人が現れて、無事に引き取られて行きました。その人、下取りに画像のⅢCを持参されていたので、入れ代りに、このちょい錆浮きバルナックが我楽多屋に残されました。

「錆浮き」という表現が正しいのかどうか。。。ボディ表面にポツポツとあるのが分かりますか?錆が浮いたところを磨いた跡でしょうか!?

ちなみに、このⅢCは1950年製です。交換に来られたお客さんは「より古い、戦前のライカが欲しかったので~(ⅢAは1937製でした)」とのことでした。

さて、このⅢC、ファインダーもキレイで、シャッターも順調。シャッター膜にちょこっと補修の跡がありますが、底ぶたに神々しい「HAYATA」シールが貼られているので、使い用には安心ってところでしょうか。

このⅢAとⅢCの交換が決行されたのが一昨日、そして、昨日のこと。長徳先生から「きったねーライカ、まだありますか?」とメールが来ました。え~、長徳先生が欲しいと思うようなブツだったとは・・・。自分用に置いておけば良かったかな~と、少々悔やまれたのでした。

いやいや、でも、お客さんが喜んで交換されて行かれたのだから!この世界は早い者勝ちなのです(笑)。

2010年9月22日 (水)

シリカゲル

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Canon(キヤノン)の袋入りシリカゲルです。キヤノンファンなら、こういうモノでも欲しくなりそうな感じですが、、、

裏面を見ると、「この乾燥剤は絶対無害であります。中の青ゲルが淡紅色になりましたら約120℃位の熱で再び青色になるまで再生して下さい。再度御使用になれます。」とありました。

「絶対無害」と言われると、かえって警戒してしまいますが、キヤノンさんがウソをつく理由もなく、「熱して再生をしても」というくらいだから、この糸でキッチリ縫われた袋を開封して、素人がフライパンか何かで炒てもいいんでしょうから、害があったら困ります。

まったく無知だったので調べてみたところ、シリカゲルはごく低毒性であるうえ、吸収されないため、人体に毒性はないとされているようです。

さて、今の時代、乾燥剤を再生して使用する人は、一般の人ではなかなかいないのではないでしょうか?それとも、昔は高かったのか?ちなみに今、シリカゲルのお値段は、まとめ買いすれば1㎏1,000円代なかば、5gパックが7個入りで100円とかでも売っています。画像のキヤノンの袋は25g入り。

2010年9月21日 (火)

トットちゃん

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ちょっと古いトイカメラ系の買取り依頼があり、16ミリや110などのフィルムを使うものが多数ありました(画像下)。

必ずしも使わなくても(使えるフィルムもないし…)、コレクションとして十分なものばかり。

その中にあった一台(画像上)。110フィルムを使うカメラで、「トットちゃん」というネーミングと、そのロゴにやられてしまいました。「110」を「トット」と読ませてしまう大胆さと、そのロゴも「1」を「ト」にデザインしてしまう巧妙さ!?よく考えられているのか、ふざけているのか、紙一重な感じ~(笑)。

パッケージには、上記のごとく品名が印刷されていましたが、カメラ本体には「tot」と表記されていました、、、統一性なし。。。

同封されていたフィルムの有効期限(1988-2)から、20年ちょっと前のモノと推測されます。感度100の24枚撮りフィルムが1本付いて、当時の標準小売価格1,380円なり。

これらのカメラ、我楽多屋にて販売しています。

2010年9月20日 (月)

80円缶コーヒーとライカ

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まず、昨日紹介したライカⅢAを自分用にするのは断念しました。。。

グッタペルカが全くなしのまま使うのは避けたくて、グッタペルカの代わりの貼り革(ラバー)を自分でイメージしていたのですが、その素材が見つけられなかった為に今回はやめときました。。。

新宿まで素材を探しに行った帰りに、知人から聞いていた80円缶コーヒーを買ってきました。聞かされていた事前情報では、「四谷三丁目から新宿方面へ数百メートル寄りに、自販機で80円の缶コーヒーが売っている。そのブラックコーヒーを飲んだら、麦茶みたいな味がした」と。

これは話のネタに面白い!と思って、いつか試してみようと思っていたのです。

で、その結果は、かなりな薄味。自分でインスタントコーヒーを作ったとして、かなり水の量を多めにしてしまった感じ。麦茶…というのも分からなくない。缶にあるように「スッキリとした~」は間違いない。

話はライカに戻って、自分用は諦めたものの、何か小細工をしてみたくて、某レンズの鏡胴に巻かれた滑り止めのラバーを切って、ⅢAに貼ってみました。このくらい貼るだけでも、グリップ感はかなり増します。でも、この部分に貼るだけだと、見た目がなんだか、、、ペンデジみたい!?

とりあえず、この状態で値段を付けて我楽多屋のウインドウに並べています。

第39回 得?or 特?

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前回の得?or 特?企画、古いサクラのフィルムケースは予想以上の反響があり、アッという間に無くなってしまいました。ありがとうございました。

今回も、そのフィルムケースと出所が同じで四国の写真館からの放出品です。古い空きパトローネいろいろたくさんです。

フジとサクラがほとんどですが、MINORIとかLIGHTPANなども、混在しています。それらは、16枚撮りがほとんど。といっても、空きパトローネですから、中身は入っていません、、、

現在、フィルムのラインナップは、12・24(27)・36枚撮りというのが基本ですが、当時は、12・20・36枚撮りが基本でした。ということは、ミノリやライトパンの16枚撮りは、他社の12枚撮りと同じような価格で、他より枚数が多いことを売りにしていたのでしょうか。

それから、20枚撮りが24枚撮りに変わったのは30年くらい前のことと思いますので、これらの空きパトローネはそれ以上の歴史物。中古カメラやレンズと同じような価値があるように思えてきました。そして、中古品と同じようにパトローネにも、程度状態に差があります、やはりキレイなものから売れていくでしょうから、どうぞお早めに。

  • スプール無し空きパトローネ         30円
  • スプール付き空きパトローネ         50円
  • スプール付きキレイな空きパトローネ   100円(袋入り)

2010年9月19日 (日)

呼ばれたバルナック

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先日、ブログでネタにした「戦場に行ったみたいなM3」が、長徳先生の連載コラム131回目の「ライカM型のきったねーのは買いだ!」を呼び、そして、今度は買取り依頼があった品物の中に「きったねーバルナック」がありました(←手放された方にはちょっと失礼な表現かもしれません、ごめんなさい)。

製造番号から判断して、1937年製のⅢA。(ライカ初心者の方へ、ライカは製造番号で何年製の何型か分かるようになっているのです。)

グッタペルカが見事に全部剥がれてます。いや、ある程度は意図して剥がしたんでしょうが~。でも、よーく見たら、やっぱり、レンズマウント部分など、かなり擦れて地金が出ている感じ。貫禄でています。なんかいいですね。。。

さぁ、今、自分の持ち歩け大会用に置いておこうかどうか~と悩んでいます。断念したら、我楽多屋に並べますので、見つけた時は「二代目が諦めたのだ・・・」と判断してください(笑)。

2010年9月18日 (土)

大事な大事な心臓部

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リコー35FLEX、の裏ぶたを開けた時に目に飛び込んできたのが、「此の部分は心臓部です 触らぬ様御注意下さい」のシール。

一般的に考えれば、この部分に指を突っ込んだりする人はあんまりいないと思いますが、改めて書かれると身の引き締まる思いで、、、フィルム装填などに変な気を遣ってしまいそうです。

また、「心臓部」という表現も直接的で、より緊張感が高まります。

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リコーさんのウェブにあった「35FLEX」の紹介文が印象的でした。

 

「一眼レフがフィルムカメラの中での需要を増やすきざしがあらわれてきた。リコーではフォーカルプレンシャッターの技術を戦争による軍需工場化によって失ってしまっていたため、レンズシャッター方式による一眼レフを手がけることになった。レンズシャッターによる一眼レフはメカニズムが非常に複雑になる。このカメラでは専用のシャッターをセイコーシャに依頼して開発してもらった。サイズを000#をベースにした小型の簡易型であった。それでも複雑なメカニズムのため設計に長時間を要した。半年おくれて同じシャッターがコーワ光機に供給されたが、発売はコーワのほうが早かった。」

 

この紹介文を読んだあとに、フィルム室のシールを見たら、「戦争で工場を失ったために、複雑なレンズシャッター一眼を手がけることになり、専用シャッターを依頼して造ってもらったのに、コーワに先を越され、、、こんな大変な思いをして出来た心臓部を触ってくれるな!」と、勝手な拡大解釈をするようになってしまいました。

2010年9月17日 (金)

謎のZunow

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雑誌広告掲載誌の最新号(アサヒカメラ10月号)が届いて、ページをめくっていたら、飯田鉄先生の顔写真が大きめに載っていたので、「おぉ~」と思いながら、その記事を読もうとした瞬間、店のドアが開いてお客さんが入ってきました。

思わず私は「ビックリした!」と言ってしまいました。なんと、店に入って来られたのは、飯田先生だったのです。

飯田先生、アサヒカメラ10月号のグラビアに11ページにもわたって、「博物譜」と題した作品が掲載されています。

で、その数時間前に買取り依頼のあった不思議な?レンズを飯田先生にも見てもらいました。苦笑いしながら「これは、珍品ですね」と。

Zunow(ズノー)といえば、マニアの間では伝説的にも扱われているブランドで、一番有名なのが、銘玉ズノー50㎜/F1.1です。

でも、ここにあるのは明らかにその本家ズノーではありません。マウントはニコンAIで、80-200mm/4.5。

詳細は不明ですが、推測するに1970~80年代のモノではないかと思われます。「JAPAN」の刻印があるので、日本製でしょう。鏡胴はどこかで見たことあるような雰囲気。コシナ?トキナー?良く分かりませんが、、、飯田先生曰く「キロンっぽい?」と。

幻のブランド「Zunow」を名乗るなんて、それに、フロントキャップには本物そっくりなロゴマークも入ってます。立派な度胸をしたレンズです。

2010年9月16日 (木)

色分けトプコン

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BESELER TOPCON B(ベセラートプコンB)は、トプコンRの輸出版です。

トプコンRは、ミランダT、ペンタックスAPに続く、日本では3番目に登場したペンタプリズム付きのフォーカルプレーンシャッター搭載の一眼レフだそうです。その登場は、1957年の12月のこと。

同時にラインナップされたレンズには、半自動のプリセット絞り機能が備わっています。それは、レンズのマウント部分から飛び出したステーに、ボディのシャッターボタンに被さるよう、レンズ側にもシャッターボタンが付いていることで分かります。

そして、私の琴線にピ~ンと触れたのは、レンズ側にあるシャッターボタン周辺部が、焦点距離によって色分けされている点。それが、いつぞや紹介したライカフレックスのレンズ着脱ボタンのような陳腐な感じではなくて、金属感たっぷりなとてもお洒落な感じなのです。

広角レンズ(3.5cm/F2.8)は緑。標準レンズ(5.8cm/F1.8)は白(銀)。望遠レンズ(10cm/F2.8)は黄。よく見たら、絞りリングの絞り数値も同じ色で塗られていました。

こういう気の利いた小細工系のお洒落は、カメラ界にはあんましないような気がするのですが~いかがでしょうか。

2010年9月15日 (水)

フィルムケース呼びました

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昨日アップした「得?or 特?」企画に反応して、朝一番でご来店いただいた学生さんがいらっしゃいました。

長尺買いしたフィルムを詰め替えた時に、Kodakのメタル製フィルムケース(上の画像)を既に使っているそうで、その現物を持って来てくれました。

メタルのフィルムケースは、それ以外にも用途がありそう~とのことで、「得?or 特?」のサクラのフィルムケースを少しまとめてお買上げいただきました。ありがとうございます。

聞くところによると、このKodakのフィルムケースは某雑貨屋で購入したらしいのだけど、今、我楽多屋で売ってる1個20円の60倍以上したとか。。。それじゃ、さすがに、まとめ買いはしづらいですよね。

でも、このKodakは、サクラより良く出来ていて、フタを回して閉められるようになってます。

ちなみに、サクラのはもともとテープでフタを留めていたようなので、何か一工夫しないと、そのままではフタが外れてしまう可能性もあります。

午後には、もうひと組み、フィルムケース目あてにご来店いただきました。昼ご飯を食べながらブログをチェックしたら、居ても立ってもいられなくなって、中野方面へ行く予定を変更してうちの店に来ていただいたそうです。

こうやって、ブログに反応して、すぐに足を運んでいただいたこと、嬉しい限りでございます。