我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2010年6月25日 (金)

Nikomatのレリーズ

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普段よく見かけるニコン純正のレリーズには、柄の部分に「Nikon」と刻印されています。これは全然珍しいものでもなく、そこらじゅうにあるレリーズかと思います(画像右上)。

でも、ここにあるレリーズには、その部分に「Nikomat」と刻印されています(画像右下)。これはかなりレアだと思います。

えらい細かいことに気付いたな!?と思われるかもしれませんが、買取らせていただいた品物の中や、がらくた品の中から出てくるレリーズを整理する際には、どこのメーカーのものか~必ずチェックしているのです。

で、「Nikon」のモノは何百、何千と見てきましたが、記憶にある範囲では、「Nikomat」は初めてです。

気になったので、先日、赤城耕一先生が来店された際に、このレリーズを見てもらいましたが、「これは珍しいでしょ。十分にネタになりますよ~」とお墨付き?をいただいたのです。

まずは、キッチリと説明出来るところから、一般的にレリーズのカメラ側形状には2種類あります。

ニコンF、F2には、シャッターボタンに被せるような形状(画像左上)でないと装着できません。ニコンでは、このタイプのレリーズをAR-2と呼んでいます。

ニコンF3、FM・FE系には、シャッターボタン中央のネジ穴に差込む形状(画像左下)でないと装着できません。ニコンでは、こちらをAR-3と呼んでいます。通常はこちらのタイプのレリーズの柄にも「Nikon」の刻印がされてるんですがね。

他メーカーも含め、カメラのシャッターボタンの形状は、後者の方が圧倒的多数派。

で、ニコマートはというと、実はどちらの形状のレリーズにも対応出来るようになっています。

ここからは、赤城先生との推測です。AR-3型レリーズに、あえて「Nikomat」と刻印されているということは、ニコンさんとしては、F3や、FE/FM系が登場するまでの期間、F・F2ならAR-2を、ニコマートならAR-3を、としていた時期があったと想像できるわけで(後で調べたら10年近くありました)、この「Nikomat」刻印のレリーズは、その時期のかなり限定された期間にごく少数作られたものではないのだろうか?だから、ほとんど見掛けないのではないか?という推測をしてみました。


6/26(土)追記:読者さんからご指摘をいただきました。ニコンFE、FMもニコマート同様に、AR-2、AR-3両方が使えるシャッターボタンの形状をしているようです。FE2、FM2以降は、AR-3のみでAR-2のような被せるタイプは使えなくなったようです。すみません、誤った記述をしておりました。