我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2009年2月

2009年2月19日 (木)

Kowa UW190

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かなりなレアモノが入荷しました!

KowaのUW190というカメラです。Kowa(コーワ)って、コルゲンコーワで有名な興和株式会社のコーワです。

今では医薬品事業が有名な会社だけど、もともとは商社であり、1950年代後半から1978年まではカメラも造っていたんです。今でも、バードウォッチングなどで使われるフィールドスコープでは有名。

で、このカメラ、焦点距離19ミリレンズが付いた一眼レフ。レンズシャッター式でレンズ交換は出来ませんから、見事に超広角専用で割り切ってしまったカメラなのです。こんなカメラ誰が使うのだろう?売れたのだろうか?と不思議に思うくらいです。実際、数が少なくレアモノで、買取名人も「う~ん、ほとんど見た記憶がない・・・」と唸っていました。

登場は1972年らしいので、「Kowa」のカメラとしては、最後の最後の方のモデル。当時の定価は45,800円、ちなみに大卒の初任給が49,900円の時代です。

中古カメラ市初日の昨日の午後、「これから、銀座の松屋へ(中古カメラ市)行きます!」と、うちの店へ先に足を運んでくれた常連さんが、ちょうど入荷したばかりのこのカメラを見て、「う~ん」と唸り始め、「銀座より魅力的なもの~」ということで衝動買いをしていただきました。

2009年2月18日 (水)

中古カメラ市始まる!

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先日お知らせした「世界の中古カメラ市」が本日18日水曜日から始まりました。

午前中、買取名人が偵察!?に行って来たようです。この不景気の中、まずまずの人出のようでした。携帯電話の不具合で、会場の様子を撮った画像(下の画像)がイマイチですが・・・雰囲気が少しでも伝われば。。。

中古カメラ市といえば、1979年から長年、その副本として発刊されていた「CLASSIC CAMERAS PRICE GUIDE」が、今回で休刊という淋しいお知らせがありました。

今回は「価格帯別カメラ&レンズ特集」。様々なブランドのクラッシク製品が掲載されているので、ビギナーだけでなく、クラシックマニアにも、一参考書として役立つように思います。

また、先日少しお伝えしたように田中長徳先生のエッセイの他、このブログの御馴染みでは赤城耕一先生のエッセイも載っています。

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月9

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月9(げつく)といえば、フジテレビ系月曜よる9時から放送されているドラマのこと。人気の若手俳優が歴代主役をつとめるなど、話題になることが多い連続ドラマを指します。

今、やっているのは「ヴォイス~命なき者の声~」という、医大で法医学を学んでいる若者たちの話。

2月9日放送分は、亡くなったカメラマンと離れて暮らす小学生の子供の話でした。父親に憧れてカメラマンを目指す!という息子は、父親が亡くなる前、周りには内緒で父親と「写真しりとり」のメールをやり取りしていました。例えば、父親から「空(そら)」の画像を受け取ったら、息子は「ラッパ」の画像を送り返す、次は父親が「パンダ」のぬいぐるみの画像・・・みたいに。

ドラマのラストシーンでは、父親が撮った作品を飾って子供に見せるシーンがあり、主役の医大生たちが以下のようなセリフを交わしていました。

「お父さんはフィルムの写真にこだわっていたんだって」

「スピードと手間ひま考えたら、デジカメの方が簡単だし安上がりでいいんだけどね」

「フィルムで撮った写真って、やっぱいいな!」

「その人の個性がちゃんと色になって写真ににじみ込んでいる気がする」

「お父さん心を込めて一枚一枚撮ったんだね。〇〇君は携帯の小さい画面でしか見られなかったけど」

カメラマンとその子供の絆を、フィルムカメラや銀塩写真の奥深さに例えたような話の流れがとても印象的でした。

その父親が使っていたカメラはライカMPのアンスラサイト仕上げ(上記画像)。小道具にまでこだわっているあたりや、ライカで撮った写真をスキャナーで読み込んでメールで送るシーンなども盛り込まれていて、とてもいい感じでしたよ!

ライカMP アンスラサイト:日本市場向けに限定生産されたモデルで、摩擦に非常に強いその塗装は、すべて手作業で行なわれているそうです。同じくアンスラサイト仕上げのライカビットとセットでその数は限定600台。

2009年2月17日 (火)

ストラップもよびます

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このブログではずいぶんとくり返されている「よびネタ」。今回はストラップを呼び込んでしまいました。

先日、「Nikon Anniversary 90th」のストラップを紹介しましたが、それが、「Nikon Cameras 50th Anniversary 1948-1998」のストラップをよんだようです。これは、F5の50周年記念モデルに付属されていたストラップです。

「50周年」と「90周年」が何で立て続けに?と思う方もいらっしゃるでしょう。1998年にカメラ生産が50周年を迎え、2007年に創業90周年を迎えた、というのが真相です。

一緒に入ってきた同じくニコンのストラップ2種はずいぶんと派手なカラーです。こちらはちゃんと製品として販売されていたモノのはずですが、中古ではあんまり見かけません。これを見たある人が「絶対にお葬式には使えないストラップだな・・・」と言ってました!?たしかに・・・!

2009年2月16日 (月)

金ピカもの

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先日、ご覧のようなたくさんの買取り依頼がありました。目を引くのが金色のライカR4と、コンタックスRTS。

それぞれ登場したのは、ライカR4が1984年、コンタックスは1982年。どちらも金メッキにトカゲ革貼り。ライカの方は1000台限定生産でした(コンタックスRTSは不明)。

カメラがまだまだ高級品だった時代の遺産と言えましょう。登場後、バブルの頃まではずいぶんと高値で取り引きされていましたが、今では少し淋しい状況ではあります。

何故なら・・・、これらのモデル、当然使用可能な製品ですがこれだけ趣味性が強いと、写真を撮るのが目的の人には、なかなか好まれません。カメラマニアやコレクターには歓迎されるでしょうが、そういったタイプの人におおよそ行き渡ってしまえば~。発売時には通常モデルより高値で売り出されていても、中古市場での目減り感は、どうしても大きくなってしまいます。

例えば、銀座あたりの中古カメラ店のウインドウにそこそこいい値段で陳列されていても。。。過剰在庫を恐れるお店は、それ以上同じものの買取りを敬遠しがちになってしまうのです。でも、私どものような買取り専門店では、喜んで買取り相談にのります!

2009年2月15日 (日)

第31回世界の中古カメラ市

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恒例のI.C.S.輸入カメラ協会主催の世界の中古カメラ市が今度の水曜日から開催されます!

特別企画として、「アンティークカメラの歴史」として、戦前から2000年まで年代別に展示し販売したり、「サタデーサービス」として、2月21日(土)限りの特別奉仕品、掘り出し物が多数用意されたりするそうです。特別企画展示として「全国盲人写真展」(優秀作品を9点)もあるようです。

クラシックカメラ・プライスガイド2009「価格帯別カメラ&レンズ特集」(1,260円税別)には、田中長徳先生のエッセイも掲載されます。日頃、うちの買取名人が唱えている中古カメラ流通に関しての考えに同調された先生なりの、中古カメラ流通感が書かれていてとても興味深いです。ご一読ください。

  • アンティークから新品同様まで「第31回世界の中古カメラ市」
  • 2009年2月18日(水)~23日(月)
  • 午前10時~午後8時(最終日5時半閉場・入場無料)
  • 松屋銀座8階大催場
  • 主催=I.C.S輸入カメラ協会

 

そして、もう!?恒例のご案内。

さて、銀座へ行った帰りには、また、行く前に、四谷三丁目にお立ち寄りいただくのも良いかと思います。銀座での購入資金確保にアローカメラでカメラを売るのもよし、銀座では買えなかったがらくた品を我楽多屋で買うもよしです。銀座からアローカメラ&我楽多屋にご来店いただくには、地下鉄丸ノ内線の銀座駅から、新宿・荻窪方面の電車に乗り、5つ目の四谷三丁目駅で下車です。所要わずか11分、運賃160円。四谷三丁目駅から店までの地図は↓。*銀座の中古カメラ市の地図ではないのでご注意を。

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2009年2月14日 (土)

素敵なSteky(ステキー)

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初めはカメラだと思わなかったみたいですが、ちゃんとしたカメラだと聞かされてからは「かわいい!かわいい!」を連発!した我楽多屋のアルバイト。しばらく手を放さなくなりました。

たしかに、その小ささのわりに、よく出来た造りや、皮ケース、木製の箱・・・と、とても魅力的なカメラです。

外寸は巾41ミリ×高さ61ミリ×奥行29ミリ、重さ120グラム。画面サイズは10×14ミリ。

その名を「Cteky(ステキー)」と言います。製造はリコーさんで、1946年に登場。画像のものは数種類あるタイプの中で「ⅢB」と呼ばれる1950年に発売されたモデルです。

敗戦直後の極端な物不足、米軍によるフィルム生産販売制限の中で、国内ではフィルムサイズの小さい豆カメラがブームになりました。しかし、その多くがトイカメラチックだったのに、このステキーは金属製で、当時超高価だったライカにも匹敵する操作感~ということで、注目されたらしいです。

また、16ミリ映画用フィルムを使うリーダーペーパー無しの初めてのスチルカメラでもあるのです。

その名前の由来は本当なのか?どうなのか?進駐軍の将校に試作品を見せたところ「オー!ステキねー!」と言われたからだという話があります。

2009年2月13日 (金)

予知夢

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お客さんから聞いて鳥肌が立ってしまった話があります。。。その話を「ぜひ、ブログに載せたいので、画像だけでも良いので送ってください」とお願いしていたところ、以下のようなメールが送られてきました。その鳥肌モノの経緯が克明に説明されています。

(ここから―お客さんからのメール)

偶然、殆どがらくた状態で見つけた「Manon 1・1/2インチF1.0」なる、昔の8mmカメラ用Dマウントレンズを、とある達人にお願いしてLeica Mマウントに改造し、M8で使い始めました。イメージサークルが足りません故、四隅は黒く落ち、周辺はグルグルぼけ、更に絞り動作せずで開放限定のためフレアが生じる事となりますが、その描写は(あくまで私の嗜好ですが)感涙ものです。

俄然Dマウントレンズに興味が出た私は、ある晩、インターネット上で情報を収集しておりました。そして、あの伝説のZUNOWにも各種のレンズがあると知り、その中でも、38/1.1と38/1.9が良さそうだなあ、しかし、巡り会うまでに何年かかるのかねえ、などと考えつつ、深夜に床につきました。そして、夢を見ました。

私はいつものように、どこかの中古カメラ屋にて、目を皿のようにしてレンズを探しています。
或る棚の前にしゃがみ、右手下前方に視線を移した時、小さなレンズに気が付きます。手に取ると、何とTele ZUNOW cine 38/1.9だった、というものでした。更に、この中古カメラ屋は
我楽多屋さんであるという事が、夢の続きの部分にて明らかとなります。

朝になり、休日は撮影+中古カメラ屋巡りと決めている私は、いつものように機材をバッグに詰め込み、近所のコーヒーショップに行き、寝ぼけながら、何処に出かけようかと考えておりました。今日は新宿御苑の気分かな、そう言えば我楽多屋さんも新宿だったかも、お店に寄ってから御苑まで歩くというのはどうよ?と思いつき、一度もお店に行った事がなかったため、iPhoneで地図やら地下鉄の出口やらを確認し、席を立ちました。

お店に到着し、初めて見るターレット式にレンズが装着された8mmカメラの実物に興奮したりしつつ、グルグルと店内を巡っておりました。そしてレジ近くの棚の前にしゃがみ込んだ時、右手下前方に置かれた小さなレンズが視界に入りました。まさかねえ、と思いつつ、それを手に取ってみると、それはまさに、Tele ZUNOW cine 38/1.9だったのでした。

以上が、私が生まれて初めて経験した、嘘のような本当の話です。オークションサイトなどで探せば、いろいろなレンズが手に入るのだろうと思いますが、私は自分の足でお店に出かけ、その時に、偶然に、何かのレンズに出会いたいと思っています。Tele ZUNOW cine 38/1.9が改造出来るかどうか、達人に検討してもらうまでわかりませんが、何とかCCDに光を結ばせてあげたいものだと、夢見ているところです。この出会いの橋渡しをしてくださった我楽多屋さんに、心より感謝申し上げます。

では、また、おじゃまさせていただきます。

(お客さんからのメール―ここまで)

どうです?完全に予知夢です!

2009年2月12日 (木)

日大文理学部 写真研究会

タイトルを見て、いきなり何?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

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我楽多屋でアルバイトをしている学生が所属している写真サークルの写真展が行なわれるので、その案内をさせていただきます。

  • 日本大学文理学部 写真研究会 冬の学外展
  • 「わたしの道」 「浮遊」 「一瞬(いま)」 「衝動」 *思い思いの4つのテーマからなるグループ展
  • 2009.2/16(Mon)~2/20(Fri)
  • open12:00~close20:00 但し最終日のみ19:00まで
  • IKEBUKURO ORANGE GALLERY
  • 東京都豊島区西池袋1-9-11 カーサ池袋1F
  • TEL03-3971-5934

私もどんな写真展なのか見ていません。また、アルバイトの彼女達が普段どんな写真を撮っているのか知りませんが、聞くところによると、20名ほどのメンバーが、上記4つのテーマから思い思いの方法で出品するそう。

また、ほとんどがフィルムカメラでの作品らしいです。

2009年2月11日 (水)

買取名人似のカメラ

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もう10年くらい前のことになるでしょうか・・・。ある人が「このカメラって、買取プロ(現買取名人)に似ているよね!」と言われました。たしかに、言えてる!言えてる!と思ったものでした。

それから、時々このカメラが入ってくるたびに、思い出しては「似てるな~」と思いながら、今回やっと、ツーショット画像を撮ることが出来ました。

本人はあまり好意的に捉えていなくて、「誰がそんなこと言ったのだ!」と不服気味でしたが・・・。

分析するに、まず、カメラの丸みを帯びた樽のようなデザインが、買取名人の体系や顔の雰囲気に似ているのでしょう。そして、カメラの上部、ファインダー周りを横長に四角く縁取ったあたりが、眼鏡を連想させます。

そして、今回はさらに見事なコーディネートなのです。レンズの周りの銀色のエプロン部分と、ボディー革張り部分の対象が、ベストを着ている名人の姿に重なるのです!

ついついイメージ的な話を進めてしまいましたが、このカメラはドイツのバルダ社製「バルデッサⅠa」。1958年に登場したモデルらしいです。

そして、名人の方は、四国は香川県産の1939年モデル。昨日、古希(70歳)を迎えました。