Lordのキャップ
「Lord」とは昭和30年前後、長野県にある岡谷光機というメーカーが作っていたカメラの名前です。
今日、取り上げたのはそのカメラ用と思われるレンズキャップ。画像を見てお分かりになるでしょうか?チラッと見ただけでは普通の金属製キャップなのですが、よく見れば何かとても魅力ある形、色なのです。
キャップの側面と表面は黒く塗装されています。でも、キャップの円周部はデザイン的にも少し段が付けられているうえ、表面と側面に対して少し斜めの角度があり、地の銀色が残されているのです。ネームはちゃんと彫られていて白いペイントがされています。
まぁ、それだけのことなんですが・・・私はとても魅力を感じてしまったのです。
*岡谷光機:正確には岡谷光学機械株式会社。いくつかの製糸会社が統合して設立された丸興製糸株式会社と、東京光学(現トプコン)との共同出資で1943年に出来た会社。当初は軍需製品を手掛けていたが、戦後は双眼鏡などの製造をはじめ、昭和27年には「ロード35」というカメラの生産もはじめた。質実剛健というイメージの真面目なカメラ造りをしていたものの、売れ行きは芳しくなく、昭和34年にカメラ製造は中止された。以後、業種転換をしたが、今は存続していない。