我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2025年12月12日 (金)

コニカⅢA

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コニカⅢAです。

このカメラのファインダーは販売当時「生きているファインダー」と称されていました。以前も話題にしていますが、当時の広告コピーを抜粋すると~

「遠いものと近いものではファインダーの視野がちがいます。ⅢAのファインダーのフレームはこの視野の変化が生きている目のように自動的に行われ構図を速く正確に決定することができます。そのうえ等倍式ファインダーですから両眼を開いたままで易々と構図が定められ、特殊5重層膜の補色鏡と相まって従来より一層容易にピントを合わせることができます。」

それくらい力を入れて作られていたのです。その成果なのか、今となってもクモリが出たり劣化している個体が少ないのも事実。

この個体も例外ではなくて、こんなことがありました。

前日に別のカメラ(ちょっと手のかかりそうなジャンク品)をお買い上げくださったお客さんが、お支払いだけ済ませて都合で「カメラは翌日引き取りに来ます」とのことでした。

引き取りに来た日に、新たに並べてあったこのコニカⅢAを見て「ん?」と気になってるご様子。

「ファインダー覗いて見てください、凄い綺麗ですよ!」と私が勧めたものだから、覗いて悶絶(←ちょっと言いすぎ)されているので、その方が手持ちのカメラ台数をあまり増やさないようにされていらっしゃるのを知っているので、特別にこんなご提案をしました。

「昨日のカメラをやめて、お持ち帰りするのは差額をいただいて、このコニカⅢAにしてもいいですよ」と。

 

さて、綺麗な生きているファインダーを画像に撮るのは非常に難しいので、F1.8のレンズが付いたこの個体の絞りリングに記された指標がちょっと独特なところをお見せします。

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「1.8」「2」「2.8」「4」~と、並んで記されているF値の「1.8」の「8」が少し下にズレて記されているのが気になりませんか?

多分、これは「2」と同じ列で打刻すると、文字間が詰まり過ぎて読み取りづらくなるから敢えてズラしているんじゃないかと思うんですよね。

 

Gallery 463にて、齊藤僚子写真展「ピン・ホール新宿」開催中です。(12月5日~14日)