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2020年1月19日 (日)

マイクロニッコール

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カメラや写真をちょっとかじったことがある人ならば、「マクロレンズ」の存在を多くの人が知っていると思います。

簡単に「近接撮影を得意としたレンズ」と解釈している人も多いと思いますが、これは「間違い」だそうで、「大きく写せる(撮影倍率が0.5倍から等倍)レンズ」という解釈が「正しい」と説いている書物やサイトが多く、これを通説として良いと思います。

ただし、ニコンさんはそこの考え方がもともと違ったようで、「マクロレンズ」じゃなくて「マイクロレンズ」と名付けていますよね。

ニコンさんのマクロ写真に対する解釈は「原寸大(等倍)以上の倍率で撮影する写真」だそうで、その観点ではマクロレンズとは顕微鏡のように撮影倍率が何倍にもなるレンズということになり、それはそれで既に自社で作っているから、複写や縮写をイメージする「マイクロ」という言葉を使ったのだそうです。

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実際、画像のマイクロニッコールPオート55/3.5のベースになった、Sマウント用マイクロニッコール50/3.5(昭和31年発売)の開発の際に目標としたのは、単行本の漢字をキッチリと読み取れる解像度だったといいます。

ちなみに、マイクロニッコール開発以前に存在していた米国のシステムでは、英字新聞で小文字のアルファベット「e」と「c」の判別が出来ればいい解像度。ドイツ製レンズはも少し高い解像度だったようですが、日本の場合は画数の多い漢字を判別出来る性能が必要だったために、ニコンは開発に力を注いで、その結果としてマイクロニッコールの優秀性が実現できたのだそうです。

 

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