一昨日の土曜日は第4土曜日にて、我楽多屋の「がらくた市」でした。
恒例のトークショーでお越しいただいた田中長徳先生から、新刊の「佃日記 2001-2003」(大隅書店刊)を頂戴してしまいました。ありがとうございます!!
早速拝見させていただくと、日記の中で最初に出てくる第4土曜日は「2001年6月23日」。文中に「曇り。シドニー寄席。」とありました。
おぉ!14年前にすでに来ていただいているのだ!と、改めて歴史を感じつつ、いつも曖昧になっていた、がらくた市やトークショーの起源を確認してみよう~と思い立ちました。
過去の資料を探していると、1998年7月から2000年1月までの間に8号発行した「我楽多屋新聞」にその手掛かりがありました。
がらくた市は1996年秋から毎月第4土曜日に行うようになり、1998年春からトークショーも行うようになった、と。
ちなみに、この我楽多屋新聞、かなり毒舌気味。今のブログでは「ここまで書けないよな...」という記事がチラホラでした。
がらくた市歴19年、トークショー歴17年、長徳先生には本当に感謝感謝です。
ちなみに、来月10月20日で我楽多屋開店26周年であることも判明しました。
さて、その我楽多屋新聞第2号に長徳先生より「シドニーの楽しみ」という題名でメッセージをいただいておりました。以下抜粋。
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「シドニーの楽しみ」 ~田中長徳 常連代表~
シドニーには行ったことはあるけど、しどにーには行ったことがなかった。一部、これはファンの間では有名なアローカメラ我楽多屋さんの月1回の企画である。
本物のシドニーは「硬い岩山にナイフを突き立て、その周囲に色とりどりのペンキの飛沫が飛んでいる」と銘機礼賛に書いたことがある。何でそんなことが頭に浮かんだのか今では思い出すことも出来ないのだけど、シドニーはもともと岩の上に構築された町であること、さらに当時、売り出しのイラストレーター、ケン・ドーンのアトリエを取材した時の印象が、そういうイメージを残したものらしい。当時のケン・ドーンは日本の女性誌hanakoの表紙の連載が開始されたばかりで張り切っていた。
最初から本物のシドニーの話しになって恐縮だが、ここで話題の本筋はアローカメラのしどにーの話しである。と言ってもこちらが偽のしどにーで、あちらの豪州の方が本物であるなどというつもりは毛頭ない。
どちらも、シドニーなのだけど、最近では私は四谷三丁目のシドニーの方に引力を感じている。
第4土曜日の午後2時から私が隣の喫茶店キャロットでコーヒーカップを前にしてカメラトークを開始したのは、1988年の春からだった。確か、その第1回目3月28日は幸か不幸か、私の父親がその日の早朝に亡くなったというタイミングの良さであったけど、そういう身内の不幸を乗り越えて、四谷三丁目に行ったのはなにも野田社長の顔が頭に浮かんだのではなく、カメラ好きの父親であったから、その昇天当日にむしろこういう場所でカメラをひっくり返しているほうが、これは供養になるであろう、と思ったからだ。
以来、毎月のしどにーは楽しみになったが、月末というのは私のような暇人でも、時間が思うにまかせないこともあって、この2ヶ月ほどはお休みしているが、また10月のしどにーからは開始しようと思っている。まぁ、ヨーロッパ流に言えば、夏のバカンスというところだ。その先月8月のしどにーの時には私はミノルタの新製品発表会があり大阪に行っていた。今月は皆さんご存知ノフォトキナでドイツはケルンに行っているのである。噂のライカM7がいよいよ登場か!?というので、もし発表になれば、現物をお見せするのは無理にしても、カタログくらいは持参してしどにーをにぎわしたいと思っている。
さて、しどにーで皆さんのお持ちになっているカメラの話しなどを伺うと、これが面白くて、私のカメラエッセイの生きたネタになっていることは、大変に有り難いことだ。それと同時にアローカメラのしどにーにはフツーのカメラ屋さんにはちょっと売っていない面白いものがあるので、私は衝動買いの経験者であるから、ちょっとのことでは興奮買いなどはしないゾ!と思ってはいるのだけど、色々と購入してしまう。最近の買い物はペンタックス6×7が2台、ローライ3.5Fに、アイモ改造機というところだが、それぞれかなりのお買い得であった。
要するに我楽多屋さんは行ってみる価値がある店だけど、これはお地蔵さまのご縁日みたいなもので、しどにーの日の方が、余計に現世利益があるということのようだ。
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