我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2014年10月25日 (土)

安い安い...

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我々業者サイドから見て、モノを売る場合にお客さんから「安い安い!」と言ってもらえるのは喜ばしいことです。原価に対して、それで商売出来る覚悟の値付けなんですし、何よりお客さんが喜んでいらっしゃるのですから。

しかし、我々業者サイドから見て、モノを買う場合にお客さんから「安い安い!」と言われてしまうのは厳しいことです。(*お客さんの足元を見て買い叩こう~としている業者の場合は別の話です...。)

適正な価格を提示したつもりでも、お客さんの価値観で「安い!」と思われてしまうことがあるからです。ここでポイントになるのは、お客さんの価値観は自由なこと。10万円で買ったモノを10万円で売りたい!という方もいらっしゃれば、1万円でも売れればいい!という方もいらっしゃるからです。

ただ、その品物が持つ適正な市場性と、お客さんの価値観に差があった場合に、その差を理解していただくのも我々業者の努めではありますが、あまりにも大きな差があるうえ、ちょっと失礼な言葉になりますが、聞く耳持たない系のお客さんの場合には、昔から買取名人がこうのようなことを言っています。

「安い!と思われたまま買うのであれば、買取り辞退いたします」と。

市場性を理解いただこうとしないでご自身の価値観だけで、うちの店が「安い」という印象だけを残されるのであれば、何もいいことがない。その場は納得されて売ってもらったとして、後々お客さんの心に安く売ってしまった~という後悔が湧いてくるかもしれないし、と。

突然、ブログで何故にこんな話題を取り上げたかというと、先日、我楽多屋系品物を数点お持ち込みになった方がいらっしゃって、買取りの場合の買取り値と、物々交換の場合の評価額を提示したところ、そのどちらもお客さんの希望額と大きな差がありました。

だって、正直なところ、その方の希望額は我楽多屋で個々に売り値を付けていった合計よりも高いくらいなんですもの。

で、その方が言われたのは、「安いなぁ」「これはいくらで買ったんだ(新品値段で)」など。極め付けになったのは、「どうせタンスの肥やしになるだけなんだけどね」とも。

だったら、売っていただければいいのに~とも思うのですが、そこまで言われる方の場合は、前述の買取名人の言うように、「安く買われた」という印象しか残らないと判断して、その点も説明したうえで「お持ちなっていた方がいいんじゃないですか」と、辞退させていただきました。

モノを売ることよりも、買うことには違う難しさがあります。。。

 

*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。