RICO-RAMA
その形状からして、多分、二眼レフ用のマスクであろうことが推測されます。フィルム室用とファインダー用であろう2枚セットであることからも。
そして、ケースに書かれた「RICO-RAMA(リコラマ)」という商品名から、リコーフレックスのパノラマ用アダプターであることは、ほぼ間違いありません。
ちゃんと調べたところ、1958年発売のリコーフレックスニューミリオンは、通常の6×6判以外に、様々なフィルムやフォーマットに対応可能なカメラでした。120フィルムで6×6、6×4.5、5×2.5(リコラマ判)、127フィルム使用で4×4、4×3、135フィルム使用で24×36と多彩であり、これの中の一つのアダプターマスクであることが判明しました。
ただ、その名称、ちょっと省略し過ぎているような、、、リコーフレックスのパノラマアダプターだから、リコラマなんでしょうが。
ちなみに、「キムタク」は「キムラタクヤ」の省略で、実際には2文字しか省略されていないのに、「リコラマ」は、少なく見積もって「リコーフレックスパノラマ」の省略だとしても7文字も省略されている。
しかし、こんな時代から、騙し?パノラマが存在していたのが面白い。約20年程前にピークだった135判カメラのパノラマ機能は以前にも触れていますが、上下をカットして横長に見せているだけで、画角が広がっているわけではないのです。このリコラマもそれと同じこと。
そして、もう一つ面白かったのが、リコーさんのウェブに書かれている「リコーフレックスニューミリオン」についてのコメントに、「画面の縦横比をいろいろ楽しみたいという要求は昔から根強くあり、画面サイズ切り替えカメラが何回も現れた。リコーフレックスはその極限にあり一番画面サイズのバラエティが多い。こういうシステムはいずれも短命に終わっている。現代のパノラマサイズやAPSなどもそのひとつの現れ。」とありました。
え~、APSが終わったことになってる。。。フィルム製造はまだされているはずなのに。