我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2009年6月24日 (水)

手巻き時計

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正直なところ私は時計には特に興味は無く、詳しい知識もほとんどありません。

それでも、1年くらい前まで数年間使っていた腕時計は、ちょっと思い入れのあるモノでした。高級品ではないのだけど、文字盤の色が私の好きな赤色をしたスポーツ系の腕時計で、仲間のカメラ屋さんの今は亡き人から譲っていただいた時計ということもあって愛用していました。しかし、ベルトが損傷して装着不能になってしまいました。

今はある人に預けて、損傷部分の部品待ちをしています。

それ以後、もらい物やどこかから出て来た・・・いくつかの時計を使っていますが、画像の時計もその一つ。「セイコースポーツマン17石」、1960年ごろの手巻きの腕時計です。2日ほど巻かないと止まってしまいます。手巻きの時計を使用したことがない私にとっては、「巻く」という行為をどうしても忘れてしまい。気づくと遅れたり、止まったりしています。

先日、お客さんとこんな話をしました。デジタルカメラとフィルムカメラ、変速機がオートマチックのクルマとマニュアルミッションのクルマ。これらはそれぞれ似て非なるものくらいの大きな差があると。

記録としての写真と割り切れば、簡単に撮れてすぐに確認できるデジタルカメラが優位。しかし、撮影技術や機械を操る楽しみは金属製機械式カメラに多分にあり、さらにフィルムカメラには現像にかかる時間にまで何かを求めることが出来る。

クルマもそう。快適に移動することを優先すれば、オートマチックなクルマが楽チン。しかし、クルマを操る楽しさ、そして、音や体感的な部分にスポーツ性などを望めばマニュアルミッションが面白い。

今まではあまり考えたこと無かったですが、時計も同じなんだと思います。

時計にとりわけ趣味性を求めなければ、簡単に確実に時間を刻んでくれればいいわけで、最近は時間合わせの必要が無い電波時計や、電池交換の必要の無いソーラー時計もあります。

しかし、身に付けるものとして、自己を主張し、自己の満足を満たし、時には見栄の手段にもなる!?そういう趣味性の強いものとして時計を捉えることが出来るようになれば、手巻きの時計に確実に時を刻ませるため、毎日毎日「手で巻く」という行為も苦にならなくなるんでしょうね。