ベス単の鉄筆
このブログの更新作業は日々ほとんどを店のパソコンで行なっているのですが、ごく稀に手持ちのスマホで行なうことがあります。
その場合、文字の打ち込みは普通にメッセージを送ったりするのと同じなのでスマホ画面を指でタッチして簡単に出来るのですが、レイアウトなどを行なう時に細かい作業などやりずらくてタッチペンを使っています。
タッチペンを使うたびに思い出すのが、一部のベス単(VEST POCKET KODAK)に付いている「鉄筆」のこと。
この鉄筆、フィルムにデータなどを書き込むために付属されています。
と、知ったげに書いてますが…実際に書き込んだ経験などなく、鉄筆付きのベス単が出て来ても、それ以上は特に気にすることも無くスルーしていました。
今回たまたまネット検索したら、より詳しい説明がされている情報にたどり着きました。
この鉄筆を使うには「オートグラフィック」という専用フィルムを使用しないといけないのだそうです。オートグラフィックフィルムには、裏紙とフィルムの間にカーボン紙が挟まれています。ただ、この裏紙に遮光性はなく、黒いカーボン紙が遮光の役割をします。
撮影後、鉄筆が収納されている所にある書き込み用の扉を開けて裏紙にデータなどを鉄筆で書き込むのですが、非常に興味深いのは、書き込みというか焼き込みの仕組み。
カーボンが付着しているのはカーボン紙の裏紙側なので、鉄筆で文字を書くことによって裏紙側にカーボンが転写され、その部分のカーボンが薄くなって(遮光性が落ちる)文字がフィルムに焼き込まれる仕組みなのです。適当な時間を露光させてから、書き込み用の扉を閉めます。
勉強になりましたが、現在ではオートグラフィックフィルムが手に入りません…(>_<)
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