我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2012年3月 5日 (月)

田中さんのめぐり逢い

N224
「タナック(Tanack)」というカメラを知っているのは、かなりディープ目なマニアさんと限定しても過言ではないでしょう。

1950年代に田中光学というメーカーが造っていた、ライカ型のレンジファインダーカメラに与えられたネームが「タナック」でした。

ちょっと前にそのタナックのレンズフードが、がらくた整理中に出てきました。「おぉ、これはレアだなぁ~」と思いながらも、「値付けが微妙だよな~」などと考えながら、ちょっと放置しちゃってました。

40.5ミリ径のネジ込み式、標準レンズ用の深さ、シリーズⅥフィルターを挟み込めるタイプの金属製フード。

その「TANACK」の刻印だけで、欲しい人にはそれなりの価値を発揮しますが、その欲しい人の出現率がどれほどのものなんだろう…?ってあたりに悩んでいたのです。

その数日後のある夕方、長徳先生がご来店。珍しい時間のご来店だと思ったら、どうやらアラフネ界隈で某打ち上げがあって、その前に顔を出していただいたのでした。

いくつかお話をさせていただいていると、「今日はこれを持ち出して来ました!」とタナックをトートバッグから取り出されたので、あっ!と思って、「レンズのフィルター径いくつですか?」と尋ねると。「タナーのF1.9だから。40.5ですね」と。

これはっ!と、数日間放置していたフードをお見せすると、「それください!」という運び。

値付け前だったので、お互いの腹の探り合い!?になりました。私の心づもりより、いくらか安い値段になりましたが、これはタイミングってヤツです。

値を付けて並べていたものなら話は別ですが、入荷直後の陳列前の品物の場合には、普段から時々お客さんとの間で行われているゲームみたいなものだし。