ローライフレックス!?
ローライに詳しい人なら、これを見て「ギョッ!」とするんじゃないでしょうか!?
本来黒く塗られている部分の塗装を全部剥がして、あたかも元々から銀色だったかのように磨いてしまっています。貼り革も貼り替えられています。
で、良く見れば、テイクレンズが無い!そう、ピンホールカメラに改造してしまっているのです。
このローライフレックスは1938年登場のオートマットⅡ型と思われます。2ヶ月前のがらくた市、それも午前中にご来店いただいた方なら、原型をご覧いただいているかもしれません。当日の目玉ジャンク品の一つとして、販売していたものです。
実はこのローライフレックス。長年、どこかに放置されていたらしく、そうとうに程度の悪い個体でした。腐食や汚れ、破損、欠品などが至る所にあり、正直、触るのもちょっと遠慮したいくらいな超ジャンクだったのです。だから、目玉として激安な値付けをしたつもりです。
それをお買い上げいただいたお客さんが、レストアしてこんな不思議なローライフレックスに仕上げて、挨拶代わりにご持参いただいた~というわけです。
ローライフレックスをこんなにいじってしまって!と小言を言う人もいらっしゃるかもしれませんが、廃棄されてもおかしくないような状態だったものが見事に救済された~という解釈をした方が正しいと思います。
ピンホールにした背景は、レンズが使いモノにならないほど程度が悪かったからなのですが、それでも、ピンホール板を装着しているリングはもともとレンズが入っていたリングだそうで、レンズを入れれば元の状態にも戻せる~という配慮もされています。