ヤシカとヤシマ
ヤシカの歴史を詳しく知らないで、このカメラを見ると「おっ!」と思ってしまいます。
カメラの名称はヤシカ35。前面に「Yashica」と刻印されています。ところが背面を見ると、「YASHIMA OPT.IND.Co.LTD」と刻印されています。
「ヤシカ」の旧社名が「ヤシマ」であることを知っていても、何でヤシカとヤシマが両立しているの?という疑問が、、、
でも、もう一歩踏み入れて考えれば、「ヤシマ」のカメラだから「ヤシカ」と名乗っていたのでは?という推測も出来るわけです。だって、ライツのカメラだからライカだったんですから。
で、ヤシカの歴史を調べた見たら、1949年~1953年は八洲(やしま)精機株式会社で、1953年~1958年は八洲(やしま)光学精機株式会社、1958年~京セラに合併される1983年まで株式会社ヤシカと、社名が変遷しています。
それに対して、1953年に登場している二眼レフに、はやくも「ヤシカフレックスB」という名称が付けられているので、さっきの推測は正しいと言えるのでしょう。
ただ、このヤシカ35が登場したのは1958年。まさに、社名がヤシカに変わる直前に発売されたようです。
ということは、ヤシマのカメラだからヤシカを名乗ったモデルとしては最後の機種であり、その期間も実に短かったことも推測出来ますね。