フィルム圧板
フィルム圧板とは、ふつう、カメラの裏ぶたに付いていて、フィルムの平面性を保つためのフィルム押さえの板のこと。
私は今まで特に気にしたことの無い部品だったのですが、お客さんに指摘されて気になり出しました。
フィルム圧板のほとんどは、金属製なのだけど、ごく稀にガラス製の圧板があるのだそうです。ガラス製のメリットは圧板の平面性を高められること。
有名なのは、ライカM3。当初はガラス製の圧板が使われていたものの、ガラス製は静電気が発生しやすく、特に乾燥した環境で高速なフィルム巻上をすると、発光してフィルムに感光してしまったりするそう。で、M3は途中から、フィルム圧板が金属製に変更されているのです。
国産のカメラでも、こだわってガラス圧板を採用していたのがオリンパス。オリンパス35やオリンパスワイドには、ガラス製の圧板が存在します。
ガラスの表面には水玉状のごく僅かな突起が付けられていますが、これは、フィルムの吸着を防ぐ為だそうで、特に高温多湿な環境で貼り付きやすいらしい。
ちなみに、上の画像の左がガラス製、右が金属製。どちらもオリンパスワイドなので、M3と同じく、途中で仕様が変更されたのでしょう。
見ていただくと分かりますが、ガラス製の方が蛍光灯の写り込みが美しいですね。撮影には無関係なことですが、こんなところで、一部品の美しさに魅かれちゃったりします。