Kowa H
もうかれこれ10年以上、うちの店に通っていただいているNさん。我楽多屋歴10年以上のお客さんは、他にもたくさんいらっしゃいますが、Nさんの場合は、中学生の頃からなので、初めはNくんでした。なのに今では、もう20代半ば。
先日、Nさんが、「こちらへ来る前に買って来たカメラです。本で見たことはあったのだけど、現物を見るのは初めてで、つい買ってしまいました!」と、カバンからカメラを一台取り出されました。それで、これに合うアクセサリーか何かを探しに来ました~と。
「Kowa H」。確かに珍しいカメラです。私もちょっと記憶にありません。
1963年に登場したカメラで、世界初らしいEE式レンズシャッター一眼レフ機。明るさに応じて、4段階に設定された露出からカメラが選択してくれます(自分で選ぶことも可能)。また、フィルム巻上げをキヤノネットと同じように、底面で行うトリガー式。そして、とてもシンプルなデザインなどなど、かなり印象的なモデルです。
でも、今回取り上げた理由はそれではありません。こんな珍しいカメラのアクセサリーを探しに来て、まさにこのカメラ用と思われる純正アクセサリーを2点も見つけられたから!上の画像、その2点を既に装着済です。
まず一つは、レンズフード、シッカリと「Kowa」の刻印が入ってます。もう一点は、アクセサリーシュー、ボディ側面のネジ穴にねじ込む特殊なタイプで、サイズ、切り欠きともバッチリ合ってます。こんな珍品がタイミング良く揃った理由は、きっとNさんの日頃の行ないの良さからきているに違いありません!?
さて、「Kowa H」について、私がもう一つ気になった部分があります。ボディ上面にある、露出計の指針が珍しい形をしていたこと。細く薄い鉄板をUの字に折り曲げているのです。↓ 画像内、赤く塗られた指針がそれ。