新旧のリコー
以前、我楽多屋のジャンク棚からキヤノンデミを買って行かれたBさん。そのデミの症状は猛烈なシャッターのネバリでした。シャッターを切ると、モサーッと開き始めてから、モサーッと閉じ切るまで、軽く5秒はかかってしまう重症。
すでにマミヤ6の手直しもされているBさんですが、このデミを治すために、量販店でいよいよカメラ工具を購入してしまったそうです。聞くと、ジャンクのデミよりも高い買い物。
で、先日ご来店の折は「工具代の元を取らねば!」というわけじゃないでしょうが、再びシャッターネバリ気味のリコーオートハーフをお買上げいただきました。
そして、メールでいただいたその結果報告&Bさんの雑感が印象的でしたので、以下に抜粋します。
昨日購入させていただいた「リコーオートハーフ(初期型)」はシャッターの粘りも、秘伝の方法(ベンジン&ミツビシユニ2B)にて見事に復活しました。さっそく天気の本日、撮影に行ってきました。
ところで、あらためてこのカメラを見ていると、自分が知っているはずのセルフタイマーが付いたり、フロントに色々なデザインがついた普通のオートハーフに比べると一回り以上小さく、作動音も低く、何といっても、そのボディの金属の質感とそのシンプルなデザインにはしびれてしまいます。まさに「一番最初のモデルにそのデザインの精神が宿っている。」ことを実感できました。テスト撮影結果が楽しみです。
「リコーのカメラなんて最近使ってないよなあ~・・」などと考えていたら、中判や大判のサブで5年近く酷使していた我が「GRD(初期型)」がリコー製であることに、しばらくして気がつきました。「GRD」は「リコーのカメラ」である以前に「GRDブランドのカメラ」という自分の意識に気付きました。(苦笑)
今回、あらためてリコーカメラの1962年と2005年の43年の時を超えた2ショットをお送りします。
冷静にこの2台を見ると「GRD」のほうが古くて「リコーオートハーフ」の方が最新型のデジカメに見えてしまうのは私だけでしょうか。
実際、「リコーオートハーフ」はセレン光電池とスプリングによる外部電源の必要がない超省エネルギーカメラであることも今その存在が光ります。
常連のBより