オリンパスペンW
6月16日、日経の夕刊。この記事の私の第一印象は・・・「うわっ、えらい汚いガラクタ!」。ただ、すぐに「オリンパスペンW(ワイド)」と気付いて、「何だ何だ?」と落ち着いて見たら、森山大道さんの記事でした。
記事の内容は画像を拡大して見ていただくとして、オリンパスペンWとはどんなカメラか少し案内します。
1960年代にブームになったハーフサイズカメラの中核的存在がオリンパスのペンシリーズ。ハーフサイズとは、35ミリフィルムの一般的なサイズ(24mm×36mm・フルサイズとかライカ判とも言う)の半分の面積(18mm×24mm)に1コマの画像を記録させることで、フィルム代や現像代そのままで倍のカット数が撮影できるという経済性がウリ。
オリンパスに入社して間もない技術者米谷美久氏に与えられた課題が「6,000円で売れるカメラを作ること」だったらしい。米谷氏は独自の技術で簡素化を計る一方で、写りを重視するためにテッサー型レンズを採用した「ペン」を完成させ、1959年に発売。それから、20余年の間に10数タイプのペンが製造され、総生産台数は1700万台を超えるベストセラーとなった。
ペンWはそのシリーズの中で一番広角タイプのレンズを装着したモデルで、その画角はフルサイズに換算すると35ミリ相当。ボディーカラーはブラックのみで、当時の生産台数がけっして多くないことも手伝って、中古市場ではかなり高値で売り買いされています。
*オリンパス ペンW(ワイド):1964年発売。レンズはEズイコー25mmF2.8(3群5枚)。シャッターはB・1/8・1/15・1/30・1/60・1/125・1/250秒。露出計なし。108W×68H×40Dミリ/380g。
また、コンパクトで可愛らしいデザインから女性や若い世代にも人気があって、求めやすいタイプなら中古市場で数千円~手に入る。参考までに、下の画像はちょっと前まで我楽多屋に並んでいた「ペンEE-3」。たしか、6,500円くらいの値札をつけていました。作動等は現状OKで保証は無し、程度はかなりキレイでした。
↑の画像は「ペンEE-3」