我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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我楽多屋で買ったモノ・マガジン 第312

レンズマウントアダプターの大流行でいろいろ問題発生

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私が大学1年で写真を始めた時は、まだレンズマウントアダプターというものが商品として存在しませんでした。

ニコンエフにミラーアップして使う2.1センチ、超広角レンズを大学の時から使い始めましたが、これをライカM2に付けようと思いました。

でも、その当時、そういう製品は存在しないから、父親の会社に出入りしている機械屋さんに父親が図面を書いて渡して、それで1点もので作ってもらったのです。

その時の手作りのマウントアダプターは今でも使っています。というよりも、大学1年の時から使っている2.1センチですから、そんなに長く使われてはカメラメーカーは商売になりません。

最近は中国製を中心にいろいろなマウントアダプターが出ていますが、二代目さんの最近のブログでお客さんが持ってきたマウントアダプターが動作が悪いというのです。

二代目さんは性格ああいう感じですが、正直で英語で言えばフェアトレードをやる人だから、これからマウントアダプターは注意して扱おうと自分に言い聞かせているのは大変よろしい。

世の中のカメラ人類が好きなChrome仕上げの8枚玉のズミクロン35ミリですが、意外と知られていませんが、バヨネットマウントの根元にある小さなネジを外すと、スクリューマウントのレンズが登場するから、両方に使えるレンズということになるんです。後期のやつはこれが付いてないからエムバヨネット専用。

ズミクロン90ミリのエムレンズも同じで、レンズのマウント基盤を見ると、スクリューマウントのレンズにエムのマウントアダプターがねじ込んであるように見えます。

30年ほど前に、私がコシナレンダーのお手伝いをしていたときに、私が持っていたレンズが自分の力ではマウントが外せないので、小林社長に外してくれませんかとお願いしました。1月ほど経過して、小林社長が私に謝った内容は、田中先生、当社のありとあらゆる工具を使って試しましたが、外すことができませんでした、だと。

レンズの専門メーカーでも専門の道具を持っていても外せないということがあるんですね。

レンズをカメラに付けて外せなくなることもあります。カメラ人類の野々宮がニコンSPに3.5センチのニッコールをつけたら外れなくなっちゃった。ニコンの本社に持って行ったら、受付の人がそれを外すことのできる社員さんが今食事に出かけているので、帰ってくるまでお待ちください、だと。

あれだけ有名なニコンカメラでも、そういう特殊技を持っている人が少なくなったということなんですね。

 

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(2025.10)