カラープリントが出来るまで
今月19日付けのブログでも触れましたが、かつてアローカメラではスピードプリントの事業もやっていました。私 二代目も我楽多屋に従事する前の4年間ほど(1994年~1998年)はプリントショップの仕事がメインでした。
その時の話ですから、もう30年弱前のプリントショップ店内壁面に掲示していた案内を写した写真が発掘されたので、当時のプリントショップがどんなこだわりで営業していたのかを振り返りたいと思います。
カラープリントが出来るまで
~こだわりのカラープリントショップARROW編~
撮影済みフィルムがカラープリントになるまでをご案内します。当店では「色」へのこだわりをモットーにしております。熟練したオペレーターによる焼付け・仕上がりをの厳しいチェック・機械の日常管理の徹底などの理由から、美しい仕上がりをお約束します。
1、当店ではお客様のご注文内容を確実に受付いたします。当然のことのようですが、写真専門店以外の受付窓口が多くなった今では「安心して大切な写真をまかせられる店」が減ってきているのです。当店は専門店としての自覚を持って、写真をお預かりしています。分からないことは気軽にご相談ください。
2、お預りしたフィルムはすぐに作業に取りかかります。ミニラボシステムを導入しているので店内で処理が出来るのです。
3、現像機で撮影済のフィルムをネガにします。その所要時間は15分くらいです。当店では機械の日常管理にも細心の注意を払っておりますので、濁りのない鮮明なネガの作成が可能です。
4、出来上がったネガはプリント機で印画紙に焼付けをしてカラープリントにします。当店では熟練したオペレーターが1カット1カット丁寧に焼付けを行ないますので、美しい仕上がりが可能なのです。カラープリントは5分くらいで出来上がります。
5、出来上がったカラープリントは枚数のチェックとともに、オペレーターの厳しい目でその色調や濃度などのチェックも受けます。この段階で満足のいかないプリントは、もう一度焼き直すことになります。
*納得のいかないプリントとは?写真というものは1カット1カット、その撮影条件が全く違うものなのです。ですから、経験と勘を備えたオペレーターの腕を持ってしてもすべてを1回の焼付けで、美しいプリントに仕上げることは至難の業なのです。下の色見本のように、プリント機のキー操作ひとつで、色調や濃度にこんな差が出てしまうのです。
6、焼き直しがあったあった場合はそのプリントを再度チェックしてOKであれば、料金の計算をして仕上がりとなります。このようにフィルム1本だけの処理なら最短約25分で仕上がりますが、実際には色直しや同時進行のフィルムもありますので、1時間程いただいております。
こんな感じでこだわりを前面に出していました。実際にオペレーターの腕の良さを知ったプロカメラマンさんから商品見本のプリントや芸能関係のプロフ写真などが大量に持ち込まれることや、近くにあるプロラボからネガプリントの下請けみたいなこともやっていました。
ちょっと恥ずかしいのは、今日のブログで使った画像の色が悪いこと。発掘されたプリント自体が色調不良でボツになったものっぽく、それをいい加減にスマホで接写したためです、お許しを。
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