コーナン16
これ、昭和25年にミノルタ(当時は千代田光学)が販売した16ミリカメラ、「コーナン16オートマット」です。
「コーナン」って名称がちょっと不思議な感じがしませんか?日本語っぽい、でも、千代田ともミノルタとも、似ても似つかない。
実は、昭和22~23年頃、甲南(コーナン)カメラ研究所が製造した「ミカ・オートマット」という16ミリカメラがありました。
製造が販売に追いつかず、千代田光学の協力を得ることになります。当時、独自に16ミリカメラの開発をしていた千代田光学は、ミカ・オートマットを改良して、コーナン16オートマットという名称で販売したのです。
真鍮製のボディーはとても重厚で、この大きさで重さは約290gもあります。手に取ってみると、その重さにビックリするくらいです。参考までにオリンパスペンEE-3は約330g。
大きさの比較になるものを一緒に画像に入れなかったので分かりずらいですが、収納した状態で72ミリ×46ミリ×23ミリ、キャッシュカードより一回り小さい大きさ。
この大きさにしてこの重さ、密度の濃い塊り感がこのカメラの魅力を一層と高めている感じがします。
しかし、昭和32年に登場するミノルタ16は、コーナン16をベースにしているので見た目は良く似ているものの、アルミニウムを多用した結果、重量は150グラムまで軽量化されていました。
シンプルイズベストというか、まったくデザインされていない?ような外観は、今となっては、逆に好感が持てます。