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2018年3月23日 (金)

ノーネームキエフ

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カメラ好きなら、「Contax」だか「Kiev」とか記されているべき場所に何も記されていないので不自然さを感じるでしょう。このカメラを知らない人でも、カメラの真正面であるオデコの辺りに何も記されていないのは不気味に感じる人もいるかもしれませんね。

このカメラ、ロシア製キエフⅣa型なんですけど、「Kiev」とは記されずにオデコがツルツルのままなのです。

1963~1964年に僅か1000台ほど!?輸出用に作られたものだというのです。俗に「ノーネームキエフ」と呼ばれています。

当時このボディに付けられたのは、戦後初期のCarl Zeiss Jenaモノのレンズだったというあたり、意図的に「Kiev」表記をせず、ドイツブランド時代のレンズと抱き合わせで外貨を獲得しやすくした...的な背景がありそうな...いや、これは勝手な想像です。

ご存知の方も多いでしょうが、キエフというカメラはContaxの製造設備や技術者をドイツ敗戦後にロシア側が接収して作り始めたカメラです。で、ノーネームなボディはその過渡期に作られたものだからネームが無いのであって、「ノーネームコンタックス」だと呼ばれていた時期もあったのです。

ロシア系カメラやレンズはその製造番号の前2桁が製造年を表していることが多く、画像のボディも「64」で始まっているので1964年製造であり、前述内容に合致します。

ただ、このボディに付いているレンズは「62」で始まる1962年もの。Carl Zeissのドイツブランドではなくて、既にキリル文字で「Jupiter-12」と刻印されたロシアものです。

 

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