我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2011年7月 5日 (火)

ヴァスホート

P819 
最近、神戸から上京されたという若き20代の男性が、買取り依頼で持ち込まれたのがこのカメラ。

聞くともう一台所有されているそうです。フィルムカメラに関心を持ち始めて数ヶ月というのに、このようなロシアカメラに手を出すとは、末恐ろしい。。。

うちの店で前に見たのは10年近く前のような~くらいな記憶しかなく。正直なところ「VOSKHOD」の読み方も不安でした。「ヴァスホート」が近い発音だそうです。

外観のデザインも独特なこのカメラ。良く見ていくと不思議なところを発見しました。

このカメラ、135ミリフィルムを縦送りするカメラ。過去に紹介したことのある、似たようにフィルムを縦送りするヤシカのラピードやセクエルタロンのシークは、ハーフサイズなので横位置撮影になるのが基本でした。ところが、このヴァスホートは、フルサイズなので縦位置撮影が基本になります。

試しに、横位置に構えて撮ってみようとしたら、撮るのはまずまず無理なく構えられたのだけど、撮った後にフィルムを巻上げる動作がどうやっても自然に出来ない・・・。間違いなく縦位置が基本。

そして、縦位置なんだからその姿勢で机に置いてみようと思ったら、バランス悪くて全然立たない。いや、その状態で置くことは、初めから考えてないみたい。

しかし、このカメラ重いなぁ~と重さを計ってみたら、691グラムありました。ペンタックスMEに50mmF1.7付けたのより40グラム重かった。。。

ヴァスホートは、ミラーもペンタプリズムもない、距離計だってない、レンズだって45mmF2.8。なにゆえにこんなに重いのか!?

ただ、このカメラが一番光って感じられるのは、ストラップの吊り環が同じ側面に2個あるため、縦吊りを強要されること。縦位置が基本なんだから、それも当然なのでしょうけど。ライカM5やCLの縦吊りとは訳が違う!?、正統派と言える縦吊りなのです!!

このカメラ、久々にフィルムを入れて撮影してみたくなったカメラです。