我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2011年5月 5日 (木)

MZ-Sというカメラ

P607 
このカメラに不思議な存在感を感じる私。このたび、白ボディと黒ボディが一緒に入ってきたので、改めて記念写真を撮っておきました。

この「MZ-S」というカメラはペンタックスのフィルムAF一眼レフカメラでは、最後の上級機。なのに、あんまり売れなかった・・・!?

ウルトラマンに出てきた怪獣「ジャミラ」にも似たこの不思議なデザインだけが、その理由ではないと思われます。

登場したのは2001年。デジタル一眼が普及しはじめる直前に、新たに登場したあたりにヒントがありそうです。

他のメーカーを見ると、ニコンはF6を2004年に発表していますが、これはいまだ現行品であるうえ、ニコンの意地であり良心さえ感じるので別格とします。で、ニコンはF100を1998年、F80を2000年。キヤノンはEOS3を1998年、EOS7を2000年。ミノルタはα-9を1998年、α-7を2000年に発売していて、3社ともフィルムカメラ最後の上級機を1998年、中級機を2000年に発売~というタイミングになっています。

2001年のMZ-Sは、フィルム一眼上級機としての登場時期が明らかに遅れています。それも売れ行きが芳しくなかった原因の一つかと。

これについては、面白い記述を赤城耕一先生の連載コラム「アカギカメラ」の第12回に見つけました。

どうやら、MZ-Sはこれをベースにしたデジイチ製造の計画があったのだそうな。しかし、何らかの原因でその移行計画が立ち消えたため、後にも先にも、身内の居ないような存在に立たされてしまったようなのです。

同じ「MZ」を名乗るMZ-5やMZ-3などとは、見るからに血筋の違いを感じますしね。