OM707用レンズ
昨年、こっそりお見せしたズノー50ミリ/F1.1の後ろ玉は、まるでピンポン玉のような見事な半球状でした。で、このレンズの後ろ玉も、案外ピンポン玉に近いと思いませんか?
このレンズ、今では存在自体がかなり淋しい、オリンパスAFレンズの「AF ZOOM 35-70mm 1:3.5-4.5」です。
対応ボディーがOM707の1機種しかないこともあり、希少といえば希少ですが、需要もないので…。
ここでちょっとお勉強をしておきましょう。オリンパスのレンズ交換式AF一眼機というと、OM707の1機種のみなのですが、他にも近しい存在で、専用レンズでオートフォーカスが可能になるOM30という機種と、OM707用のレンズを使ってパワーフォーカスが可能になるOM101という機種があります。
OM30の方は、ペンタックスにも同様なモデル(ME-F)がありました。AFへの過渡期に登場したタイプです。
OM101の方はかなり特異な存在で、「パワーフォーカスとは何ぞや?」という疑問点が第一に挙がると思います。電動式のマニュアルフォーカスとでもいいましょうか、ボディにあるレバーを動かすと、ヘリコイドが動いてピントが合わせられるというモノ。
正直あまり意味のない機構のようだし、一部では「敗戦処理カメラ」と陰口されているそうです。何故なら、OM707用に大量に製造されたAFレンズ、しかし、レンズ交換式一眼レフのAF化に後れを取り、そこから撤退したオリンパスが、残されたレンズ用に無理やり造ったカメラがOM101とも言われています。。。