特許出願中
今まで意識していなかったので気付かなかっただけかもしれませんが、、、記憶にある中では、初めて見ました。「PAT. PENDING」という刻印を。
先日のこと、買取依頼の品物の中に「ペトリMF-10」がありました。このカメラはペトリが倒産後、労働組合が運営を続けていた時に生産されたカメラで、もともと作られていたMF-1のマイナーチェンジ版なのです。マイナーチェンジといっても、ホントにマイナー程度で貼り革のデザインを変えたくらいです。
高級品、人気品ではありませんが、現存する数は少数でしょうし、ペトリということもあり、何かネタがないか…とチェックしていました。すると、セットになっていたレンズ、38-70ミリズームと80-205ミリズームの2本ともに、「PAT. PENDING」と鏡胴に刻印されているのを発見!
「PAT.」とはパテント(特許)のことで、特許権を出願して認定されると発行される特許番号をカタログに印刷されたり、品物に刻印されているのはご存知かと思います。「PAT. No.333884709」みたいに。
また、「特許出願中」という日本語は案外聞き慣れているのではないでしょうか。カタログや宣伝コピーなどで、目や耳にしているはずです。「PAT. PENDING」は、「特許出願中」を英語で刻印しているということですね。
で、話は戻りますが、私の記憶の限りでは、カメラやレンズにこれが刻印されているのは初めてかと・・・。
通常、特許権は出願してから、実際に特許権として認定されるまでに2年くらいはかかってしまうそうです。そのために、特許出願中という言葉が出回ってる?わけですね。
さて、斜めな見方をしてしまうと、、、これらのペトリレンズが、どの時点で製造され特許出願したのか不明ですが、出願したものの認定された時には…。そんな悲しいことは確認したくもありませんが~。
ついでに、ペトリ観察の結果をもう数点。マイナーチェンジで変更されたという、ボディの貼り革。微妙な波線模様が入った不思議な感じのものです。それと、これまた珍しいペトリブランドのストロボ。賢いことに、バウンズしようとヘッドの角度を変えると、合わせて遮光板が出てくる仕掛けになっています。
【追記】ブログ読者からメールいただきました。ニコンFマウントの初期にも「PAT. PENDING(刻印はPAT. PEND)」がよくあるそうです。例えば「Nikkor-S Auto 5cm/F2」などに。そして、なんと、その方、我楽多屋でそのレンズをお買い上げいただいているとか・・・。