レンズフード
レンズフードとは、レンズの前に付けて画角外から入射する光を防ぐアクセサリー。何故なら、それらの光は内面反射やフレアの原因となるから。また、レンズ面に付くゴミや雨滴を防いだり、衝撃から守る役割も果たします。
今までにフードのことを何度か話題にしようかと思ったことはあったのですが、意外と奥が深いので簡単には扱えず、触れずにきていたネタです。
フード病と呼ばれるくらい、フードに関心を寄せたりこだわる人が多いのは、昔のフードにはそれに見合う魅力があるからです。デザインが凝っていたり、金属製でシッカリ作られていたり、内面に反射防止用の溝が切ってあったり・・・。
そして、体裁的には大きな特徴はなくても、希少性ゆえにカメラが買えるくらいの高値で売り買いされるフードがあれば、その作りやデザインが秀逸なので高値なフードもあります。
ただ、それら高価なフードの多くは、銀座などにある一流品を扱う中古カメラ店のウインドウなどで鑑賞することが可能です。だから、、、あえて話題にしなかったというのも原因の一つ。実際、アローカメラで買取りをしていますと、レンズとセットだったり、収集家のコレクション処分などで、ニコンSシリーズ用のレンズフードや、キヤノンの0.95用フード、プラベルマキナ用フードなどなど、うちの店を通過はしています。
今回、いよいよ取り上げることに踏み切ったのは、このフードのせい。「Super Takumar-zoom 1:4.5 70~150 100~270mm」とあります。もとのレンズ自体、高価なものではありませんが、今ではあんまり見かけないレンズ。それ用のフードなのです。
このフードの形が何とも気になったのです。レンズ側のフィルター径は67ミリ、反対側の外径は83ミリと、外側に向かっておよそ16ミリほど拡がっていくわけですが、拡がり方が段々畑のように3段階に拡がっていくデザインに目が留まったのです。
一言で言えば「あんまり見かけない拡がり方」。まぁ、それだけのことなんですがね。。。普通はテーパー状に徐々に拡がっていくとか、一段階でパッと拡がるものが多いかと思うんですが。。。
それから、我楽多屋にあった魅力的なフードを2つを披露しておきましょう。左はKenko製のフード。レンジファインダーカメラでファインダー窓を覗いた時にフードでフレームがケラレないように穴を開けてあるもの。右はフォクトレンダー製のフードで、そのカタチ、色艶ともになんとも美しいフードであります。