Minolta Vest
ベスト判フィルムを使う「ミノルタ・ベスト」の革ケースに「Best Minolta」と刻印されていました。
あれ?「Vest」じゃないのか?と思いました。
ちなみに、販売当時(1937年)の広告の一つには「ミノルタ・ヴェスト」と表記されていますし、ベスト判フィルムのベストは「Vest」ですから、やはり、ケースに刻印された「Best」表記があやしいのだと思います。
ここら辺の英字表記の危うさは英語に未熟な時代の日本ゆえ~と言ってしまっていいのではないかと思います。
ところで、ベスト判フィルムの「ベスト」の意味合いが何なのか、今まであまり考えたことがありませんでした。いや、聞いたことがあってもこの歳になるとそろそろ忘れてしまっている...場合もちょいちょいあります(泣)
1800年代最後に造られた「ポケット・コダック」というカメラは「ポケットにも入ってしまうカメラ」ということで、その名が付けられたそうです。その後、「一般のポケットより小さいベスト(Vest)のポケットにも入ってしまうカメラ」の意味で「ベスト・ポケット・コダック」と名付けられたそうです。
そのベスト・ポケット・コダック用に作られたフィルムがベスト判なわけです。
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