タロン シーク(Chic)
5月に「ヤシカの変り種」で話題にした縦送りのハーフ判カメラ。さらに稀少と思われる「タロン シーク(Chic)」を見る機会に恵まれました。どことなく、ヤシカ ラピードに印象が似ています。
タロンは日本光測機工業㈱というシャッターを製造していた会社のカメラです。
特徴あるカメラを送り出していたメーカーで、ずいぶん前に紹介した「タロン アイ」なんてカメラもあります。また、タロン VRゼブラは、なんとボディが縞々模様らしいです、まだ現物を見た記憶はありませんが・・・。当時の広告を見ると、お揃いで縞々模様の三脚を用意されていたようです。
タロンがもともと、シャッター機メーカーということで突如思い出しましたが、古いスプリングカメラ(どこのメーカーのカメラか覚えてません…)のシャッターに「NKK」と書かれたモノを、今までに何度か見てきた記憶があります。それがまず間違いなく「日本光測機工業」の頭文字ですね。
さて、タロン シーク。ヤシカ ラピードと同じ1961年に発売されています。露出はボディ上面のメーターで色と色を合わせて決める簡単な方法で、シャッターと絞りが一定で組み合わさったプログラム式。巻上げは背面にあるノブで行ない、フィルム送りもスプロケットで行なうので、36枚撮りフィルムでちゃんと72枚撮れます。
*「ヤシカの変り種」の時には「セクエル」の方でしか、このことを書きませんでしたが、フィルム巻上に関してラピードも同じく通常のスプロケットではなくて、ドラムに巻きつけていくタイプなので、撮り進むうちにコマ間が開いていってしまい、ハーフ判といっても、フルサイズの倍の枚数を撮ることが出来ないのです。