コニカの「F」
中古カメラ屋を長い間やっていても、そうそうお目にかかれないカメラがあります。
このカメラ「コニカF」もその1台です。
古いカメラ雑誌の記事で見たことはありましたが、その後に勝手な解釈をして、発表はされたものの結局は輸出専用で国内では正式に発売されなかった…と記憶したりしていました。
実際、コニカミノルタの...いや、今となってはケンコー・トキナーのサイト内にある歴史ページ内でも「輸出のみにとどまった」と記されています。
でも、今回調べてみたら、日本語で書かれたコニカFのパンフレットのような画像も出て来たうえに、日本カメラ年鑑 にも、価格まで表示されていました。
なので、国内でも発売されたのかもしれません。ただ、売り上げはかなり芳しくなかったようなので、製造されたかなり限られた台数のほとんどが海外で販売された~というのが事実のような気がします。
ところがこのカメラ、コニカ初の35ミリ一眼レフカメラでありながら、世界初の1/2000秒のフォーカルプレーンシャッターを搭載したカメラであり、世界初の内蔵露出計連動式カメラでもあったのです。
それゆえに、トラブルが多かったという話も残っていて、それが製造販売数の少なさの理由なのかもしれません。
レンズマウント自体は、この後の同社一眼レフと同じコニカFマウントなのですが、内蔵露出計を連動させるためにレンズの絞り値を伝達するノブ付きの専用レンズが、35/52/85/135ミリの4本用意されていました。
そして今回はその専用レンズがすべて揃った状態でした。
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