若者のフィルムカメラ志向が何だかとても熱い!!
先週から我楽多屋を手伝ってくれている学生がいます。昨日、その学生の友人が来店、カメラの購入を考えているとのこと。はじめはEOS-Kissを手にして考えていましたが、どうやら、気持ちは機械式金属カメラ系にあるもよう。どんなのが良いか話しているうちに、ニコンFM3Aが欲しいのだけど高くて買えない・・・と。ん?そのレベルか・・・と思って、予算を聞くと上限は5万円。それなら、がらくたチックなものから選ばなくても良いし、今の我楽多屋の在庫の中にちょうどオススメのものもないので、急がないなら、また相談に乗りましょう!ということにしました。
デジタルは選択肢に全くないようで、フィルムのカメラが欲しい!のだそうだ。
夕方、若い男の子二人組みが来店。一人はフィルターを探していたので、既に写真を撮って遊んでいる感じ。もう一人が「初心者が買うのにオススメありますか?」と声を掛けてくれました。MFなのかAFなのか、露出は完全マニュアルでも良いのか、絞りかシャッターどちらか優先が欲しいのか?いろいろと相談した結果、ニコマートELブラックの50/1.4付を購入してくれました。その間、もう一人の若者が「お前が買わないなら、俺が欲しいくらいだよ!」と。お会計後、フィルムを買うお金が無いな・・・なんてつぶやいてましたが、なんだか、とても熱いものを感じました。
ホントに何なんでしょうか!若者のこの熱さは!
閉店作業中、女の子2人が店の中をうかがいながら「フィルム置いてますか?」と尋ねてきました。ごめんなさい、うちにはフィルムは置いてないのです・・・。そういえば、今週これでフィルムがあるかどうか尋ねられたのは3回目です。3回とも若い女の子でした。
*上の画像はいつ頃のものだろう?フジフィルムの紙袋とエプロンです。
これはもう20年近く前の話だそうです。四国からあるカメラを売りに上京した人がいました。東京のカメラ店を数件回ったものの、希望の値段を付けてくれる店も無ければ、取り合ってくれる店も無く、アローカメラに辿り着いたそうです。
そのカメラは「ニコンS3M」。モータードライブによる高速連写性能を高めるために、S3を18×24mmのハーフサイズフォーマットに改良したモデルで、1960年3月から7月にかけてブラックとクローム合わせて165台しか生産されなかった超希少モデル。また、35、50、105mmの視野枠が選択式になっているのも、S3Mの特徴だった。
四国からやって来たS3Mは、ブラックボディーにモータードライブ、レンズ3本がセットのフルセット!で、お客様の買取り希望価格は70万円。交渉の結果、買取名人は少し上乗せして買わせていただくことになった。
その後、このカメラは当時新宿歌舞伎町にあった「ピンホールカメラ店」へ転売されることになる。ピンホールカメラ店はニコンやキヤノン、ハッセルなどの高級品、それも程度の良いものばかりを販売する店。それでも、このS3Mは、珍しさと高値ゆえに冷やかしの人が多く、しばらく売れることはなかった。その間、多くの冷やかしの人に触られてばかりいくことに納得のいかない店主は、なんとウインドウからさげて仕舞いこんでしまう。それから数ヶ月後、外国のバイヤーに「S3M」の話をすると、大変興味を示して買って行ったとのこと。
思いのほか、いい条件で販売できたピンホールカメラの店主は、その後、封筒にお金を詰めて買取名人のところへ持ってきたという。いい品物を回してくれたお礼というか、一人で儲けを独占しないというか、商売でありながら人情を大切にする店主の気遣いに名人は感激したと言います。
それから、またしばらくの時が過ぎ、海外のオークションでこのS3Mフルセットらしきものが、ウン百万円で落札されたという情報が流れてきました。バブルの真っ只中の話ではありますが・・・。
*上記画像は、ノーマルのS3。前から見た姿はS3Mとほぼ同じ。
*ピンホールカメラ店:昭和20年代後半、新宿歌舞伎町に開店し、約10年ほど前まで営業していた中古カメラ店。程度の良い高級品をメインに扱っていた。店主の加藤兼雄さんは、いわゆる中古カメラ屋のオヤジ風で頑固な反面、情が深く、長く深く続く常連さんがたくさんいた。後継者不在で惜しまれながら閉店したが、加藤さんは今でも時々、アローカメラに遊びに来てくれます。
アローカメラには日々多種多様なカメラ・レンズの買取りがあるのですが、その内容をパターン分けすると、どんな分け方が出来るでしょうか。
あまり使わなくなった機種やシステムを整理するために売りに来られるとか、買い換えで不要になる機種やシステムを売りに来られるパターン。この場合、カメラ1~2台にレンズ数本という内容が多く、例えば、すっかりAF機ばかり使うので、MF機のキヤノンNewF-1とNFDレンズを広角・標準・望遠と3~4本くらいを手放すとか、山登りで中判を使っていたけど年齢とともに重量が負担になってペンタックス67のシステム一式を手放すとか、ニコンF6を購入するからF4を手放すとか・・・。こんなのがよくあるパターンです。
ところが、写真を撮るというよりは、コレクション寄りの方が動かれた時は、かなりな量のカメラ・レンズが出てくることがあります。ニコン好きな人の場合、F・F2・F3・F4・F5・・・と1桁シリーズ一揃えは当たり前、FやF2などは各ファインダーごとにボディーも付いていたりしますから、1桁シリーズだけで10台なんてザラ!さらに、FM・FM2・FA・FE2や、AF機のF801・F90・F100・・・、当然にレンズもMF、AFともにズラリと揃っていたりします。さらに、人によってはニコンだけでは飽き足らずに、ライカやコンタックスあたりにも触手を伸ばされていたりするので、台数はさらに増えます。
また、メーカーにはこだわらずにフラッグシップ機や人気機種をコレクションされている人の場合は、ニコン、キヤノン、コンタックス、ミノルタ、ペンタックス、ライカ、ハッセル・・・と大手各社数台ずつ、さらに、リコーGR1やフジTX-1、マキナ67、マミヤ7・・・などもプラスされ、やはり合計で数十台。しかし、面白いことにこのタイプの方の場合、レンズの数はそれほど多くない傾向があります。
で、今までで一番の記録的な買取りは10年ほど前のことです。東関東在住の方のところへ3回に分けて出張買取りに行きました。さすがに一度で整理はお客様も忍びなかったのでしょうか・・・。3回の内訳は乗用車、乗用車、ワンボックスカー、一回で持ち帰るとしても1トン車では足りなかったかもしれません。その方はご自宅の隣りに、趣味専用の倉庫を建てられていて、その中にはカメラ以外の趣味のコレクションが多数ありました。中ではラジコンヘリコプターと鎧が目立っていました。カメラを手放すきっかけはこの鎧の収集を始めたから!と言われていました。たしか、買取り額の合計が800万円くらいだったでしょうか!?
アローカメラでは、品数がたくさんある買取りも喜んでご相談にのります。
日曜の晩に本屋さんで偶然に見つけた本、エイ出版の「カメラマガジン」。第6号がちょうど発売されたばかりだったようでした。フィルムカメラの記事ばかりでなんだか、元気付けられた気持ちになって一冊購入してきました。
そして翌日の月曜日には数名のお客様と有意義な会話が出来ました。
ニコンF4他レンズ一式買取りのお客様がご来店された時、買取りコーナーは買取名人がちょうど他のお客様から買取り中(キヤノンF-1やEOS-1クラスを10台近く・・・)だったのでしばらくお待ちいただくことに、その間、思わずいろいろなお話をさせていただきました。そのお客様、印刷関係のお仕事をされているので、普段は時代の流れでどうしてもデジタルの使用が増えてしまうとのこと。しかし、女性の肌の質感や、化粧の微妙な具合など、銀塩でしか味わえないもの、表現できないものがあると。今回、F4を手放すのは、銀塩カメラの出番が減ってきたため、あまり使わない機種は、どこか使ってくれる人のところへ出した方が良いだろうと。「それでも、今日ここへ来るのは決心が必要だったよ」とも言われていました。お待ちいただく時間が長引いてしまったのだけど、出直すと気が変わるかもしれないから~と笑いながらお待ちいただきました。
また、先月のがらくた市、それも長徳先生のライブトークショー真っ最中にご来店いただき、入り口付近にずっと立たれていたお客様が、ご来店されました。実は、この方、普通の日にご来店されることがほとんどなので、先月のがらくた市も買い物をしようとご来店されたのであれば、申し訳なかったな・・・と気になっていた旨をお話しすると、天気も良かったので仕事を抜け出して長徳先生のトークショーに合わせて来たのだし、初めての参加だったけど、すごい楽しかった!とおっしゃっていただきました。お仕事(たしか建築関係のお仕事)で使う写真でも、フィルムにこだわっている!というお話を以前から聞かせていただいていたのですが、最近はお子さんの写真などデジタルも使い分けているとのこと。それでも、フィルムがいいですけどね!と最後に付け加えていました。
ニコンのS型を使われていて、それに使えるセルフタイマーを探しに来られたお客様は、お話をうかがうと実はカメラマンさんでした。仕事以外で使うのはほとんどフィルムカメラ、カメラマン仲間でもそういうタイプの人が大勢いると。
カメラ雑誌各誌への希望になってしまいますが、アマチュアってプロと同じものを使いたい、真似をしてみたいと思うもの。デジタルとフィルムを使い分けるプロの実態・・・みたいなのを記事で紹介すると面白いんじゃないかな~と思います。
本日、我楽多屋に入荷したカメラの一部を特別にご案内。原則として店頭販売でお願いしたいのですが、どうしても・・・ということであれば、今回に限り通販も相談に乗らせていただきます。
ミノルタSR101。昨日ブラックボディーが入荷したところ、本日シルバーボディーが入荷。どちらも程度良く、露出計も動いてます。これだけキレイな状態のものが続いて入ることも珍しいうえに、見事に白と黒。2台セットでお買い上げいただける方には、割引しちゃいます。
ヤシカフレックス モデルC。元箱と皮ケースも付いてます。ボディーの状態もまずまずキレイ。ミラーにカビが少し生えていますが撮影には関係なし。撮影レンズもかなりキレイです。
前にも少し書きましたが、ここ数ヶ月、「フィルムのカメラでも買ってもらえるんですか?」という問合せ電話が時々あります。デジタルカメラ全盛の昨今、フィルムのカメラはもう価値がない・・・と考える方が多いのだと思います。こんな話も聞いたことがあります。量販店の店員さんに「デジタルカメラをまだお持ちでないんですか?まずいですよ!」と言われたと。どんな風にまずいんでしょうか??
我々、中古カメラ屋からすると、まだまだフィルムカメラ「欲しい」です。たしかに、デジタルカメラを使う人が増え、仕事や記録という点ではデジタルが主流なのは事実。それゆえに、フィルムカメラ市場が縮小して値落ちしているフィルムカメラもありますが、趣味性の高さゆえ逆に値が上がったり、値落ちせずに人気を維持しているカメラ・レンズがあるのも事実です。
値落ち・・・というのも考えようで、貴重なフィルムカメラ・機械式カメラを「売れないから」と決め付けてしまう業者サイドもどうかと思います。フィルムでしか味わえない良さや、機械式カメラでしか味わえない楽しみもあるわけで、それをウリにフィルムカメラを売ることも出来るはず、その努力をしていない業者にも問題があるかもしれませんね。
さらに、「値落ち」という点では、実はデジタルカメラだって負けず劣らずだと思うんですが!モデルサイクルが短くドンドン新型が出てくるわけで、数年使ったデジタルカメラはほとんど市場性はなくなっています。
それから、カメラに対する価値観、買ってもらえるのか、高いのか安いのか、って個人差も大きいものです。同じカメラで1万円も売れればいい。。。という方がいれば、5万円は欲しい。。。という方もいます。しかし、我々は業者として適正価格が3万円と判断すれば、3万円で買うことを実行しています。
日々、こんなことがあります。ほとんど値付けが出来ないカメラを持参されたお客様に、値付けが難しい理由を心苦しくお伝えしていると、「いやいや、捨てるのも忍びないし、何か利用してもらえればと思って持って来ました」と言っていただけることがあります。そんな時は足代になるかどうか分かりませんが、うちの店を選んでいただいたお礼の気持ちとして、何らかのお返しが出来るようにしています。
そうかと思うと、「そんなに安いのか!」と我々業者を蔑むように言われる方もいらっしゃいます。お言葉ですが「お客様がお手持ちの品物がそういうものなんです」。どれくらいで売れるのか期待を持ってご来店いただくのは有り難いことですが、ご自身の品物の一般的な価値をわきまえていただくのも勉強かと思います。それが難しければ、私どもをご信用いただくしかありません。
少し前に「オリンパスペンEE-3」をお買い上げいただいお客様が来店され、皮を張り替えた!とのことで見せていただきました。詳しくうかがわなかったのですが、張り替えの皮はネットで購入したとのことでした。推測ですが多分、こちらかなhttp://aki-asahi.com/。「snap!」という雑誌で見つけ、私も少し気になっていました。
また、コニカautoS2も持参されていて「このカメラを引き取ってもらえますか?ファインダーにヒビもあるし、シャッターも具合良くないので、タダでも良いんですが・・・」とのこと。正直なところ、たとえ動いていても買取り値はほとんど付けられないカメラです。しかし、そう言っていただくと、タダでというわけにもいきません。我楽多屋にある500円くらいのフィルター1枚と交換でどうでしょう?と提案したところ、喜んでOK!をいただき、お探しだったセンターフォーカスフィルターと見事に物々交換成功とあいなりました。(上の画像は後から撮影したもので、お客様がお持ち帰りになったフィルターと同型異サイズのものです)
↑のお客様へ。当ブログを読んでいただいているとのことありがとうございます。交換したコニカautoS2を後から動作確認しましたら、メーターも含めて意外とちゃんと動いていました。レンズはカビが多めですが。もし、お使いになるのであれば確保しておきますが、いかがしましょう?お返事いただければ幸いです。こちら宛てにお願いします。