捷製 & 仏製
この2台のカメラは、一昨日日曜日のお客さんカメラです。
左が捷(チェコスロバキア)製の「OpemaⅡ」、右が仏(フランス)製「FOCAユニバーサル」。どちらも、カメラの分類やその見ため的に「ライカ型カメラ」と称されることが多いのは事実です。
明らかにライカを模倣したカメラを製造したメーカーの多い日本では、そのほとんどがライカと同じマウントを取り入れていたのに対して、これら2台は、あえて!?独自のマウント。
Opemaの方は、スクリュー38㎜径でライカより1㎜小さい専用マウント。初期型のFOCAはスクリューだけどもライカより3㎜小さい専用マウントで、写真の後期型でバヨネットになっても、やはり専用である上にマウントアダプターで変換するのも困難な形状しています。
また、機構的にも決してライカの模倣はしておらず、独自な仕組みの部分が多いのです。
これは偶然なのでしょうか...。どちらのカメラもファインダー窓はボディ中央で、距離計窓は正面から見て右側に位置していて、ライカとは逆の位置になっています。
フランス、チェコスロバキア両国とも、歴史的にドイツに対しては良からぬ過去がある国であるからなのか、ドイツのライカを意識しつつも、絶対に同じものは造らない~と独自のカメラを造った。そんな気がしてならないカメラなのです。
これもひとつの文化遺産、いや民族遺産といえるような気がします。
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