アベノン・レンズ
アベノンには思い出があります。
1980年代だったと思います。レンズメーカーのコムラ―(三協光機)が会社をやめる時に、役員の一人だった阿部さんが独立されました。
その阿部さんから連絡をもらいました。「アローさん、ライカスクリューマウントのレンズ(28mmF3.5)を製造中でとりあえず1000本くらいあるので、全部どうですか?レンズ名を「ARROW(アロー)」にしてもいいです」と。
私は色々考えた末に「全部引き受けましょう。でも、レンズ名は『ARROW』じゃなくていいです。『アベノン(AVENON)』が良いんじゃないですか?」と答えました。
引き受けたレンズの半分くらいは香港のカメラ屋さんに売りました。残りの半分は日本の仲間の業者へ売って、全部売りさばきました。