我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2015年12月

2015年12月31日 (木)

大晦日に懺悔

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今年も一年本当にありがとうございました。

お店に足を運んでいただいた皆さん、ブログを読んでいただいた皆さんのお陰で、厳しいこの業界ですが何とか今年も乗り越えられました。改めて御礼申し上げます。

最後に少し懺悔をしたいと思います。。。

私は以前から、カメラ屋がカメラに惹かれて貯めこんじゃいけない~と思っています。カメラ好きな皆さんに品物を流通させてこそ、カメラ屋だと。

でも今年、ついつい惹かれて~手元に置いてあるカメラが2台ほどあります。実は去年一昨年あたりから同じようなことをしているので、合せて片手では数えられなくなるくらいになってしまっているかと。。。

だからといって、カメラ屋がカメラに愛情を感じられずに売り買いしているだけ~ってのもいけないと思っています。

カメラ好きな皆さんが、買うべきかどうか迷って一喜一憂するように、カメラ屋だって手元に置いておきたい~でも流通させないと~という葛藤に悩んでこそ、皆さんと同じ感覚でカメラに対峙出来ると思うからです。

最後の最後に言い訳めいたことを書いてしまいましたが、来年もよろしくお願い申し上げます。

本日大晦日、通常通り10時に開店しますが、閉店時間は日が暮れる頃に繰り上げさせていただきます。ご了承ください。新年は4日から営業いたします。

 

*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。

2015年12月30日 (水)

大江戸そば

本日水曜日は、アローカメラ&我楽多屋とも定休日となっておりますので、よろしくお願い申し上げます。

ちなみ、明日31日は通常通り10時開店しますが、閉店時間は日が暮れる頃に繰り上げさせていただく予定ですのでご了承ください。

で、新年は4日から営業です。

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二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」、日暮里・谷中。

一昨日のブログで充実した先週水曜日のレポートをしてしまったので、正直ネタがありません...(笑)。

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なので、湿板寫眞館さんへ向かう前に下車駅日暮里のホームで食べた鴨そばを~。

日暮里駅の決して広くないホームにある「大江戸そば」。お店がある部分はホームの幅の軽く半分以上が店舗スペースに割かれているので、両サイドとも線路までのスペースは僅か。この写真を撮る時も、人の通行があると妨げになる程でした。

イタリア在住の知人に、「リアル東京」って感じの写真ですね~と言われました。

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2015年12月29日 (火)

ペンS ブラック

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オリンパス・ペンSは、シルバーボディのみの販売とされています。

ただ、一部報道向けにブラックボディも出回っていた~という噂は有名です。

で、ペンSに限らず、後からブラックにペイントを施される例も多々あります。個人でやってしまう人もいれば、それを商いとしてやっている業者さんもあります。

まぁ、大方の場合は、これという根拠がなくても後塗りだと分かってしまうものなんですが、オリジナル自体の存在が希少だと、経験値も乏しいし勘もあてにならず、判断が難しくなります。

今、ここにあるペンSのブラックは、持ち込まれた方がカメラに詳しくない方で、「昔から実家にあった」というのが情報源。その方の年齢は40歳代以上。その方が幼い頃からブラックボディだったというのです。

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もうこれだけで、本物のブラックボディだという信憑性が高いですよね。実際、その塗り加減などをカメラ屋の目で見ても本物っぽいです。

唯一残念なのは、この個体、シャッター壊れちゃってるってこと...。そして、私の大きなミスは、ご家族に報道関係の方がいらしゃったかどうか?を聞くのを忘れたこと。

 

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2015年12月28日 (月)

湿板写真体験企画

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今年2月、谷中にオープンした「湿板寫眞館」。

そこのご主人和田さんとは、縁あって7年程前に知り合いました。オールドレンズ遊びの第一人者と呼ばれている澤村徹さんの初期の執筆本の監修をされていたのが和田さんで、お二人には当時、うちの店でトークショーを開催していただいたこともあったのです。

先日、我楽多屋の主催で田中長徳先生、常連さん数名と一緒に「湿板写真体験企画」と題して、「湿板寫眞館」さんにお邪魔して来ました。

これから、そのレポートをしたいと思います。

「湿板写真」と言ってピンと来ない方へ、100年以上前に撮られた坂本龍馬の写真~といえば、まず皆さん同じ写真が頭に思い浮かぶのではないかと思います。あれとほぼ同じ技法で撮る写真なのです。

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ガラス板に薬液を塗って、それが乾くまでの間に撮影・現像を終えないといけない特殊な技法です。撮られる側としては、撮影中に約6秒間ジッとしていないというビックイベントになります。これが実に深体験。

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椅子に座って、首の後ろをつっかえ棒で押さえられます。頭の中で6秒数えて自分でシュミレーションしてみました。「あぁ、案外と短いんだ。これなら大丈夫、ジッとしていられる」と思いました。撮影の準備が整い、和田さんが「まず練習です」と言われて6秒数える間、ジッとしています。うんうん、やはり大丈夫。

「さて、本番です。いきますよ。1、2、3、4、5、6。はいOKです!」、うわぁ~激緊張しました。ジッとしていようという意識が強くなりすぎて、ピクピクしちゃうのを押さえこむ感じ。

事前に「まばたきはOKです」言われていて、その点は安心していたけど、傍らで私を見ていた常連Bさんが「二代目、凄い緊張してたでしょ!?まばたきの速さがすごかった!」と、見事に見透かされていました。噂に聞いた通り、この6秒間は今までに体験したことのない、新体験であり、深体験でした。

撮影が終わり和田さんが暗室に入ってガラス板を現像液に浸けてから数分後、定着液の中でガラス板に像が浮かび上がって来る光景は、明るいスタジオ内で一緒に確認することが出来ます。これがドラマチック。思いもよらぬ雰囲気、味わいで像が出てくるのです。

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例えば、今回は常連さん数名と一緒でしたので、他の方が撮影している様子をナマで見ているわけです。今さっき自分の目で見ていた光景とは、全然違うイメージの像が浮かんでくるわけです。このワクワク感と言ったら、言葉では言い表せないレベル。

これに関しては、ご主人の和田さんも同様な感があるようです。薬液の調合や室温などの環境などなど様々な要因が絡み合って、そうそう簡単に同条件での撮影は難しくて、和田さんも想定外の現像ムラなどが出てしまうのだそうです。

そう、撮影中や現像待ちなどの時間、和田さんは湿板写真の苦労話など我々にとっては未知な古典技法について、いろいろとお話をしてくださいます。

通常、撮影は2カットして、良い方を選べるようになっています。

今回の体験企画、非常に有意義な時間でした。それを説明するのに、撮影中に和田さんが口にされたこんな言葉に象徴されているような気がしました。

「自分としては現像ムラが出てしまった美しくない方をもって帰られるお客さんも多いんですよね」、「楽しい時間をありがとうございました!と最後に言っていただけることが多い」と。

湿板寫眞館に来られる方は、撮影や現像のプロセスも楽しみながら、必ずしも鮮明で美しい写真を求めていなくて、古典技法による味わい深い何かを求めているってことなんだと思います。そう、テーマパークにでも遊びに行った感覚になれるのです。

ガラスに写しだされた像は、この世に1枚だけ。きっと一生の宝物になります。

 

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ガラスだけで見ると像が白く見えますが、バックに黒い紙や布を置くと反転して味のあるモノクロ写真として見ることが出来ます(アンブロタイプ)。

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和田さん手製の首押さえ棒の巧みさについて、議論する参加者たち。

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ガラス板に薬液をムラなく広げる和田さんのこの絶妙な手さばきに一同釘づけ。

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撮影中に脇からiPhoneで撮った画像の優秀さにもビックリした...。

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これが今回参加の皆さん。確実に100年くらいタイムスリップしています。

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撮影後、一気に現在に戻って来た皆さん。和田さんと一緒に集合写真。

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「湿板寫眞館」

  • 住所/東京都荒川区 西日暮里3-2-1
  • 営業日/土日・祝日 :10:00〜20:00(予約制)
  • http://lightandplace.com

2015年12月27日 (日)

がらくた市と忘年会

毎月第4土曜日に開催している我楽多屋の「がらくた市」。昨日は今年最後のがらくた市でした。

そして、ここ数年恒例になっている、長徳先生を囲んでの忘年会も開催。毎度ですが盛り上がりました。

いろいろと厳しいこの業界ではありますが、皆さんに支えられて、なんとか今年も年を越せそうです。感謝感謝です。

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今回は忘年会・暑気払いの会場をご提供いただくお店、荒木町「おかえり」の皆さんの画像も特別に~!
 

昨日今日あたり、ご来店いただいたお客さんの中には、「良いお年を~」と言ってくださる方々も多いですが、アローカメラ&我楽多屋とも、年内は29日(火)まで通常営業しますよ!30日は水曜日なのでもともと定休日ですが、31日大晦日は店を開けます!閉店時間は繰り上げて日没くらいを目途に閉めさせていただきますけどね。

お仕事納めされてお暇な場合は、まだまだ4日も営業していますので、ご来店お待ちしております。

 

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2015年12月26日 (土)

昭和34年7月1日現在

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このニコンカメラ・二ッコールレンズの定価表のコピーは、常連Yさんからの提供品です。

Yさんは物々交換用の品物がたまると段ボールに詰めてご発送くださいます。そして、品物以外にもこういう昔の面白い情報も添えてくれるのです。

で、中身の価格よりも、表紙の注意書きに面白みを見い出してしまう私。

太字で書かれている部分、「弊社直接の販売は勝手ながら一切しておりません」の厳しい注意に反応してしまうのです。

たしかに、今でこそニコンイメージングジャパンという会社で販売をしているものの、そこが出来たのは1988年(当時はニコンカメラ販売)。それ以前は、製造メーカーとしてのニコンが直接小売りをすることはなかったわけです。

「でも、何でこんなことをわざわざ書いているのかね?」と買取名人に聞いたところ、「当時は今と違って量販店などなかったし、品物が溢れていなかった。また、必ず問屋を通すしきたりになっていたから、町中のカメラ屋も余計に在庫をしていなかったりした時代だから、消費者から直にメーカーに問合せが入ることも多かったんじゃないのか!?」とのこと。

たしかに、「もし品切れの場合も必ず写真材料店を通じて弊社特約店に御注文の上~」ってあたりの文言に、そのことがうかがわれますよね。

さて、そんなことよりも価格の方が気になる方もいらっしゃるでしょうから、画像でどうぞ。

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2015年12月25日 (金)

自撮り意識カメラ

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このカメラ、今や風前のともしびというか、、、フィルム好きの人でもあまり使う人が居ない「全自動フィルムコンパクトカメラ」です。

機種は、フジフイルムの「Silvi F2.8(シルヴィ・エフ・ニーハチ)」と言います。

このカメラの魅力は、真面目に言えば「ズームの広角側が超広角24㎜」であることと、「F値2.8」というレンズの明るさ。

それと、少し斜めから見ると、「シャッターボタンが左右にあるという便利機能!?」。この機能も真面目に考えると、「左利きの人向き?」とか、人によっては「縦位置で撮る時に便利なように~?」なんてことになるんでしょうけども。

メーカーさんの謳い文句では、「左右ふたつのシャッターと、ミラー、撮影範囲ランプも搭載。ツーショットやセルフショット(自分撮り)が簡単に撮れます。」なんですよね。

さらに説明を加えると、セルフショットモードとは、「自分撮りや仲間と一緒に撮るときに、人物も背景もひろびろ撮れます。ボディー前面にある赤いセルフショット用撮影範囲ランプが見える所にいれば、みんな写ります。三脚がなくても、周囲の人に頼まなくても簡単に記念撮影ができます。」とのこと。

これは~今!?流行りの自撮りの先駆けみたいなものですね。。。

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超広角レンズだから自撮り棒を使わなくても広々撮れるってわけで、手を伸ばしても使い良いように両側にシャッターボタンがあるわけで、ミラー(上の画像でサンタみたいなのが映ってる部分)があるからおおよその画角の中心の検討もつくわけで、赤いランプ(上の画像でそのミラーの上の赤い部分)が光るのでそれが見える人は写る目安ってわけで~えらい自撮りに特化してるんじゃん!!

 

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今年最後のがらくた市

明日26日(土)は、我楽多屋の「がらくた市」。

毎月第4土曜日に開催している「がらくた市」、今年はこれで最後です。また、もう恒例になった忘年会も行ないます!

なので、今月はタイムスケジュールをちゃんとチェックしてくださいね。

  • 午前10時     : 開店
  • 午後2時      : 全品1割引サービス開始
  • 午後2時半~  : 田中長徳先生トークショー開始(終了予定は午後4時)
  • 午後4時過ぎ~:長徳先生を囲んでの忘年会(午後6時終了予定)
  • 午後7時       : 閉店

★トークショーは我楽多屋店内で開催します、その間は店内でのお買い物は極力ご遠慮願います、ご了承ください。また、開催中は座り聞きOKですので、各自、敷物や座布団などお持込いただいて結構です。

★長徳先生を囲んでの忘年会開催中も店舗(アローカメラ&我楽多屋ともに)は営業しております。

★忘年会に参加希望の方はこちらをご覧ください→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2015/12/post-9c65.html

2015年12月24日 (木)

溶かしてなんぼじゃ。。。

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先日、この2台のカメラをお持込みいただいたお客さん。お父様の遺品の整理などをいろいろとされていたそう。

カメラ以外の物の処分で相談した業者さんに、この2台のカメラも3,000円の買取り値を提示されたらしい。ただ、あくまでも金属屋さんとしての見立て、「溶かして金属を採るため~」という説明をされたそうです。

う~ん、だとしても3,000円はびっくり価格なんですけど...。うちの店にある不良系在庫カメラも溶かしてお金にしたい~!なんてこと、カメラ屋として絶対に言ってはいけないこと。

その方、さすがにそれは忍びない~と感じたそうで、ネットで検索してうちの店を見つけてご来店くださいました。

カメラ屋としての見立てで提示できる金額は、どんなに頑張っても3,000円より安い値。いや、お店によっては、カメラ屋としてでも値を付けないところの方が多いのではないでしょうか。

その理由は、古いから~とか、フィルムカメラだから~ということではなくて、この「機種」が残念ながら中古市場での市場性が乏しいものだから。それに、これらの個体はそれぞれにマイナスポイントも抱えていました。ただ、実際のところ市場性の乏しい機種は動作品でも不動品でも値付けにそんなに差が出なかったりもするんですけどね。

それでも、このお客さんは「このカメラがカメラとして、何らかの形で役に立てばそれでいいので~」ということで、その金属屋さんより低い提示額なのに、うちの店に置いて行っていただけました。「これで美味しいお昼ご飯いただきます!」と言いながら~。

次の活躍の場への橋渡し役、責任重大です。

 

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2015年12月23日 (水)

国立競技場跡

本日水曜日は、アローカメラ&我楽多屋は定休日となっておりますので、よろしくお願い申し上げます。

また、年末年始の営業については、こちらをご覧ください

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二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」は、国立競技場跡。

半年ほど前に大騒ぎになった、新国立競技場建設のデザインからのやり直し。あの時点でほとんど更地になっていたのに、まだこんな状態のままです。そりゃ~そうですよね。昨日、採用案が決まったばかりなんですから。

今、国立競技場を取り壊した跡地の周りには、当然ながらフェンスが張り巡らされていますが、ところどころは中が覗けるように窓が付いています。

でも、採用案が決まった以上はそろそろ、この窓の中も何か動き始めるかもしれませんね。

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