我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2010年3月

2010年3月31日 (水)

DOMKEのバッグ

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カメラバッグで「DOMKE(ドンケ)」といえば、マニアの間ではステータスの証しともいえる一ブランドです。

その理由の一つに、プロの過酷な使用環境にも耐えうる頑丈な造りと生地が挙げられると思います。こんな話を聞いたことがあります。DOMKEのバッグを提げていると、擦れる上着やズボンの生地がドンドンとヤツれていく…と。また、長年の使用でバッグ自体に増してくる貫禄(擦れや色あせ)も魅力だったりするのです。

逆にこんな見方をする人が多いのも事実。新品まっさらなDOMKEのバッグを使うのは少し恥ずかしい~と。下ろしたての靴を履いていると、なんか浮き足立っているようで落ち着かないのと似た感覚でしょうか。

で、こんな想像をしてしまいます。新品を買っていきなり洗濯機に放り込む人や、地面に叩きつけたりする人もいるのではないか・・・と、そんな話を先週土曜日のがらくた市に来られたお客さんと話題にしていました。

上の画像のDOMKEは、その二日後、はるばる香港からご来店いただいたお客さんのものです。実に使い込まれています。まっさらの状態から、洗濯機に放り込んだりせずに、ここまで使い込んだそうです。

上着やズボンと擦れる内側の生地は、衣服の色が移ったりしたのか変色気味だったりしますが、それも貫禄のうち。普段よく着られているという緑色のコートに加工された防水コーティングが擦れて移って、DOMKEのバッグにも防水効果が発揮されているらしく、少々の雨なら大丈夫!!とのこと。

バッグと並んで提げられたライカM4も、実に使い込まれた風貌が渋いです。このお客さん、2階アローカメラで使わなくなったカメラ・レンズ・アクセサリーを手放してくださり、1階我楽多屋でジャンク探しをして行かれました。

お話を伺うと、香港でうちのブログを読んでくださっていて、地元のカメラ仲間にブログを英訳して見せてくれたりしているそう。いやいや、海を越えて異国の地でも読んでいただいているとは!実に励みになります。カメラ遊びは万国共通ってことですね!

DOMKEのバッグについては、販売店さんのこんなサイトを見つけました。面白い内容なので是非チェックしてみてください→http://www.carryingcase.net/domke/intro1.html

2010年3月30日 (火)

シャッターが切れるタイミング

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カメラの故障、トラブルにはいろいろなケースやパターンがあります。我楽多屋ではジャンクカメラを陳列する際に、全部のカメラに対してではないですが、そのカメラの状態を分かる範囲で一言コメントを値札に書き添えることがあります。ホントに大雑把にですが、、、

例えば、全くダメなものには「×」印。メーター以外は大丈夫そうなものには「メーターは不良」とか、低速シャッター以外は大丈夫そうなものには「低速シャッターねばり」とか。まず問題なさそうなものには、「現状大丈夫そう」とか。まぁ、感覚的な表現だったりしますが、ジャンク選びの手助けになるような一言を添えたりしています。

もう売れてしまったのですが、少し前まであったオリンパス35SPの状態はちょっと不思議でした。メーターも動いていて、レンズやファインダーもかなりクリア、シャッターも動いているのだけど、シャッターボタンを押してもシャッターが切れないのです・・・。

じゃあ、どうやったら切れるのか?押したシャッターボタンから指を離すと切れるのです。10数年カメラ屋でカメラをたくさん見て来ましたが、こんな変わったトラブルは初めて。

この状態のままで実用したとすると、ファインダーを覗いたらシャッターボタンを押したままでシャッターチャンスを待ち、ここぞ!という瞬間にシャッターボタンから指を離すのです。慣れないとブレてしまいそうですね。。。って、これに慣れる必要ないか、、、

チェックをしながら、なんかちょっと具合が悪いのか?、なにか引っ掛かってるから?と思って、何度かシャッター切ったりしてみましたが、症状は変わらず。その部分以外は、ほとんどちゃんと機能しているのに。

で、その値札には「シャッターボタン不調」みたいな表記をして、ジャンク品の価格で並べていました。ある日、そのカメラを手に取って、レジカウンターに来られたお客さんに、「シャッターがこれこれこうで~」と説明すると、一瞬だけ間をおいて「大丈夫です」と返答されました。

ジャンク品と割り切って「大丈夫」と即答されるか、「えっ!それでは・・・」と購入をやめられるか、どちらかと私は思っていたので、その一瞬の間がちょっと心配になったのですが~。

そこで提案!トラブル自慢みたいになってしまいますが、私のカメラはこんな不思議なトラブル抱えています~!みたいな面白ネタがあったら教えてください(笑)。

2010年3月29日 (月)

火砕流のカメラ

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こんなニュースを見つけました→http://www.asahi.com/national/update/0327/SEB201003270001.html

画像から、その壮絶さが想像されます。1991年、長崎県雲仙普賢岳噴火後、大火砕流の砂防工事現場から見つかったカメラです。土石に半分埋もれていたクルマの中から掘り出されたものだそう。

こういう画像を見ると、職業病でしょうか、、、カメラの型が何か?気になってしまいます。すぐに、ニコンと分かりました(ニュースの文面にもありますが)。よーく見ると、刻印が薄らと残っているので「FM2」であろうことも分かりました。

また、比較することに多少の抵抗も感じましたが、以前に話題にした石川直樹さんのカメラもそうですが、カメラは画像をフィルムに残すこと以外にも、カメラそのもの自体に、その背景や歴史を刻むこともあるのだな…と、感慨深く思いました。

例えば、とても身近なところでは、あなたが長年使ってきたカメラのボディにも、思い出のキズや凹みがあるのではないでしょうか。使い捨て感覚で使ってしまうような電気製品化したデジタルカメラでは、そういう思い出さえも刻んでくれないような寂しさを感じてしまいますが。。。

2010年3月28日 (日)

昨日のがらくた市

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昨日のがらくた市は当日になって、軍幹部の中にファインダーなど中身のないレニングラードや、ちょっとガタつきのあるライカマウントのニッコール50ミリ、ロシアのジュピターレンズなどをちょっと追加出来ましたが~、一昨日のブログでも書いたように「品物少なめ・・・」だったので、長徳先生のトークショー後に、タイムサービス的に割引率をちょっと大きめにしたりしました。その効果アリか!?お客さんの品選びの真剣度が増したような。。。

長徳先生のトークショーは、「まだ時差ボケが残る…」と言われながらのヨーロッパの土産話が盛り沢山で、とても楽しめました。ちなみに、4月と5月のがらくた市、長徳先生のトークショーはお休みになります。何か別の企画を考えなければ~!

そして、昨日一番のニュースは!?先日ネタにした「激劇カスタマイズの珍SX-70」を長徳先生が買って行かれたこと(笑)。

あっ!ポラロイド繋がりでニュースをひとつ。ついに、ポラロイド用フィルムが復活したニュースが入ってきました。日本国内販売はまだですが、欧米ではモノクロフィルムが発売になったようです。8枚撮りで21ドルということは、約2000円。思ったよりリーズナブルなようなので、一安心。夏ごろにはカラーフィルムも発売予定とのこと。

これで、中古のSX-70などポラロイドの市場価格が上昇する可能性が高いですね。

2010年3月27日 (土)

田中長徳写真展 リスボン

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田中長徳先生の写真展が、東京で4月、大阪で5月に開催されます。どちらも、タイトルは「PEN PEN チョートクカメラ日記 in リスボン」。

長徳先生がオリンパスのペンデジで撮影したポルトガルの首都リスボンの写真展で、「田中長徳PENの本2」の出版記念企画でもあるそうです。カラー作品を約50点展示するほかに、フォトビデオやトークショーも予定されているようなので、内容もりだくさんで楽しめそうですね。

  • 「PEN PEN チョートクカメラ日記 in リスボン」
  • オリンパスギャラリー東京/4月1日(木)~4月7日(水) 10:00~18:00 日祝休館 最終日は15:00まで
  • オリンパスギャラリー大阪/4月30日(金)・5月6日(木)~5月19日(水) 10:00~18:00 5月1~5日と日祝休館 最終日は15:00まで
  • 詳しくは、オリンパスのウェブ、または電話(東京03-3292-1934/大阪06-6535-7911)でご確認ください。

   

落し物…

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ちょっと扱い方を気にしてしまう忘れ物というか、落し物を発見してしまいました。

場所は、1階我楽多屋の店の外。ジャンクカメラを並べたテーブルの下に置いてある、ジェラルミンケースの上に置かれて(落ちて)ました。私が気付いたのは、3月26日午後17時頃。朝の開店準備の時には無かったので、その間に落されたことになります。

川崎大師の「護身鏡御影」と書かれたお守りです。心あたりのある方はご連絡ください。

2010年3月26日 (金)

明日はがらくた市

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明日、27日土曜日はがらくた市です。

2日間冷たい雨が続きましたが、本日、ようやく回復の兆しがみえてきましたし、予報では今日も明日もsun晴れマークが出ているのでホッとしています。

さて、恒例の田中長徳先生のトークショーはいつも通り午後2時半頃から、1階我楽多屋店内にて行います。今週、ヨーロッパからお戻りになられた長徳先生の土産話が聞けるのではないかと思います。

追記:今回の渡欧でバーゼルの時計フェアに行かれた長徳先生から、先程メールがあり「明日のトークショーのお題は『カメラも時計も中古に限る』」だそうです。

買い物の方は午後2時からは、全品1割引き。ですが、、、今回はちょっと品数が…淋しめかもしれません。こうなったら、価格で勝負!?するしかないかな(笑)。より割引があるかもしれません。

ところで、上の画像に写っていますが「これは!」という品物が2点ほど入ってます。オリンパス35SPと35DC。どちらも、特に珍しい機種ではないんですが、その状態が素晴らしい!ともに、元箱、取説付きで、カメラ本体の程度も超美品!コレクションとして持っていても良いレベルです。そうそう、当時の値札まで付いてます。

それ以外にも、ちょっとオリンパスフェア的な感じで、オリンパスのコンパクトカメラを並べてみました。ミューⅡ、LT-1のワインレッド、XA2、超までいかないけど美品の35DCなど、、、

2010年3月25日 (木)

コニカミノルタ製品の~

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本日は事務連絡的な内容です。もうご存知の方も多いかと思いますが、4月1日から、コニカミノルタ・旧コニカ・旧ミノルタブランドのカメラ(デジタルおよびフィルム)関係製品のアフターサービスの委託先が、ソニーからケンコーに変わります。

今までソニーに委託されていたのは、デジタル一眼レフのαシリーズがコニカミノルタからソニーに受け継がれたことから、ごく自然に受け止めていました。しかし、今回の委託先がケンコーへ変わるのはちょっとビックリしました。ただ、当たり前ですが、ソニーブランドのαシリーズはソニーで受け付けてくれます。

しかし、何でケンコー?と思いましたが、コニカミノルタ及び旧ミノルタブランドで売られていたものと同型のカラーメーターなどが、ケンコーブランドで売られるようになっていたことを考えれば、ホホゥ~そういう繋がりか…と納得できますね。

コニカミノルタ、旧コニカ、旧ミノルタの製品をお持ちの方、愛用されている方には、頭の片隅に覚えておいた方が良い情報かと思って、お知らせいたしました。

2010年3月24日 (水)

呼び呼び!大呼び!

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カメラ趣味の低年齢化を何度か話題にしてきましたが、先週、1人でライカ3台持ってきた中学生がいたかと思ったら、今日は3人の中学生が、それぞれ渾身の!?1台を首や肩から提げて来店してくれました。ちなみに、左からキヤノンF-1、ライカⅢG、ペンタックスLX。

ⅢGの彼は、「まだ早いかなぁ…と思ったけど、とあることのご褒美に親から買ってもらった…」とのこと。私はいいんじゃないかと思います。いいモノを大事にジックリと使い込んでいくのも。

ただ、私も含め不惑の年齢以上の人にしてみたら、「未成年者がそんないいカメラ持って~!」とビックリしてみたり、「自分らが子供の頃はそんな贅沢は~!」と羨ましいような、不思議な感情を持つのも事実かと思います。

でも、今、フィルムカメラの多くは、必ずしも当時ほど高額なものでは無くなっています。ニンテンドーDSやPSPなどのゲーム機、それ用のソフトを買うような値段で、入手出来る銘機もあるわけで、子供の趣味に十分成りうるのです。

そうはいっても、趣味性の高いモノにはまだまだ高値のモノも多数あり(一番上の画像内にもありますが…)、子供が持ち歩くのに少々危険を感じたりもしてしまうわけです。

しかし、今日の話題は毎度ではありますが、今から説明する「呼び」ネタの方がメイン。

3人組の来店の後に、実はまだ未成年だけどベテランの域に達してしまった感のあるH君と、上の画像2点を見ながら、カメラ趣味の低年齢化について話をしていたところ、アローカメラに買取りのお客さんがご来店。

買取り成立後、その品物を見てビックリ!!呼び呼び、大呼びだったのです!!下の画像が買取らせていただいた品物の一部。

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まずは、一番上の画像「ライカ3台」の中で、ライカモーター付きに装着されている存在感たっぷりなレンズと同じ、ズマレックス85mm/F1.5が入って来たのです。このレンズ、1940~50年代に4000本余りが生産されただけですから、かなりなレアモノ。完全に呼んでます。このレンズ、その専用フードが立派なことにもビックリ。

つぎに、二番目の画像でライカⅢGに付いているレンズはズミタールなのですが、その持ち主の彼に「これのフードないですか?」と質問されて、「今は無いな・・・」と返事をしたばかりだったのに、ほんのタッチの差で入ってきました。ズミタール用のフードは角型で、折りたためるものの、これもまた随分と立派というか大袈裟な出で立ちです。彼にはちょっとタイミングが悪かったけど。大呼びです。

たくさんの皆様から、いろいろな品物の買取り依頼があるからこそ、こうやって、呼ぶ機会・確率もあがるのでしょうが、ここまでビシッと呼ばれると、正直、テンションが高くなって、こんな取りとめもないブログを更新してしまうわけです。

2010年3月23日 (火)

富士山マークの革ケース

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昔のカメラ用品では、こんな小さなケースを一つとっても味わいがあります。

これはニコンの外付けファインダー用のケース。おそらく1950年代半ばのモノ。巧みに型をとり、丁寧に縫い合わせています。画像では分かりませんが、内側には赤いベルベッド調の布を貼っています。蓋の開閉部分には、とても小さいながらも金属製の留め具を使用。

大きさにして、5cm×5cm×4cmくらいの小さなケースですが、実にシッカリと丁寧に作られています。今の時代なら、付属のケースは合成皮革製の巾着状のモノがいいところ。

そして、これはニコン製ですから、誇らしげに「NIPPON KOGAKU TOKYO」の通称「富士山」マークの押し印がされているので、現代のカメラマニアには、さらにたまらないわけです。

ニコンS3などのレンジファインダー機に外付けファインダーを装着して、カメラ遊びをするようなマニアならまだしも、ボディさえ持っていないのに、何故だか無性に欲しくなってしまう魅力がある革ケースです。

だからといって、何に使うのか?と聞かれれば、返答に困ってしまうくらいですが、、、なかには、この手のケースを小銭入れとして使っている人も時々見かけます。また、ケースの後ろ側には、ストラップを通せるようになっているので、カメラを提げるネックストラップに取り付けて、ファインダー以外の小物入れとして使うのもオシャレかも。