我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2009年9月

2009年9月30日 (水)

新旧のリコー

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以前、我楽多屋のジャンク棚からキヤノンデミを買って行かれたBさん。そのデミの症状は猛烈なシャッターのネバリでした。シャッターを切ると、モサーッと開き始めてから、モサーッと閉じ切るまで、軽く5秒はかかってしまう重症。

すでにマミヤ6の手直しもされているBさんですが、このデミを治すために、量販店でいよいよカメラ工具を購入してしまったそうです。聞くと、ジャンクのデミよりも高い買い物。

で、先日ご来店の折は「工具代の元を取らねば!」というわけじゃないでしょうが、再びシャッターネバリ気味のリコーオートハーフをお買上げいただきました。

そして、メールでいただいたその結果報告&Bさんの雑感が印象的でしたので、以下に抜粋します。

昨日購入させていただいた「リコーオートハーフ(初期型)」はシャッターの粘りも、秘伝の方法(ベンジン&ミツビシユニ2B)にて見事に復活しました。さっそく天気の本日、撮影に行ってきました。
 
ところで、あらためてこのカメラを見ていると、自分が知っているはずのセルフタイマーが付いたり、フロントに色々なデザインがついた普通のオートハーフに比べると一回り以上小さく、作動音も低く、何といっても、そのボディの金属の質感とそのシンプルなデザインにはしびれてしまいます。まさに「一番最初のモデルにそのデザインの精神が宿っている。」ことを実感できました。テスト撮影結果が楽しみです。
 
「リコーのカメラなんて最近使ってないよなあ~・・」などと考えていたら、中判や大判のサブで5年近く酷使していた我が「GRD(初期型)」がリコー製であることに、しばらくして気がつきました。「GRD」は「リコーのカメラ」である以前に「GRDブランドのカメラ」という自分の意識に気付きました。(苦笑)
 
今回、あらためてリコーカメラの1962年と2005年の43年の時を超えた2ショットをお送りします。
 
冷静にこの2台を見ると「GRD」のほうが古くて「リコーオートハーフ」の方が最新型のデジカメに見えてしまうのは私だけでしょうか。
 
実際、「リコーオートハーフ」はセレン光電池とスプリングによる外部電源の必要がない超省エネルギーカメラであることも今その存在が光ります。
 
常連のBより

2009年9月29日 (火)

茶色の山手線

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先日のがらくた市に来店された鉄ちゃん(=鉄道マニア)の常連Hさんと「茶色の山手線」について話しました。

というのも、シルバーウィーク中に上京した親戚が山手線に乗ったら「えらい、汚らしい色の車両だった・・・」というのです。

私は少し前に新聞記事を見て知っていたので、そうは言っても、たくさん走っている山手線の中で1編成しかないらしいから、かなり運が良いのだよ・・・と説明したんですよ~、という話をHさんとしていたのです。鉄ちゃんのHさんもまだ見ていないそうで・・・(この時点では)。

その翌日、Hさんからメールが届きました。

「昨日シドニーの帰り道、浜松町ー田町間で例のラッピングトレインに遭遇しました。呼んだのか呼ばれたのか、何れにせよ二代目の“呼ぶ”パワーの影響であることは明らかです。そのチョコレート色電車ですが、明治製菓のロゴが大きめでお菓子電車っぽいのがちょっと残念、昔はマルーン色つまり栗色と呼んでました。」

以前から、このブログでは「ネタ」が「ネタ」を呼ぶ・・・ことが多々あって不思議に思っていたのですが、ブログ内にとどまらず、力が外にまで波及しているようで・・・ちょっと恐ろしいくらい。。。

「茶色の山手線」について : 山手線命名100周年を記念して、JR東日本が今年の12月4日まで走らせている「復刻調ラッピング電車」のこと。昭和30年代まで山手線をはじめ全国の国電の標準色だった茶色の車体を復刻させているのです。この企画は明治製菓とのコラボレーションということもあり、車内外は明治ミルクチョコレートの宣伝一色だそう。そのこともあり、茶色という表現が強調されていますが、正式な呼び名は「ぶどう色2号」というらしいです。しかし、実際にはどうみてもぶどうの赤紫色ではありません。私は辛うじて、小学生低学年の頃、南武線を走る茶色の国電を見た記憶があります。 

上の画像について : ネット上で茶色の山手線の画像を確認することは出来ますが、私がもともと知ったキッカケは新聞であり、色が付いてませんでした。。。で、私もまだ実物は見ていません。ここで画像を披露するのは、ちょっとシャクなので、明治ミルクチョコレートの画像で我慢してください。ちなみに、明治製菓さんのサイトで動画を見ることが出来ます。→http://www.meiji.co.jp/sweets/news/chocosk/

2009年9月28日 (月)

Kowa Kid

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わたし的にはこのカメラ、「出た!やってくれました!」という感じなのです。

まず、データから紹介しておきましょう。その名を「Kowa Kid(コーワ キッド)」と言います。1960年にコーワから発売された初心者向けの入門機という位置づけのカメラ。いや、その名称通り、子供向けと言っても過言ではないようです。フジペットとコンセプト的に似ているといえます。

シャッタースピードは1/50秒とバルブのみ。レンズはプロミナー70mm/F11。一見(いや実際にも・・・)トイカメラ風ですが、ボディは金属製でシッカリしています。使用フィルムは127で4×6判と、フィルム室の仕切りを取り外すことで4×4判の撮影が可能。

それから、知らない方も多いかと思いますので。「コーワ」とは、コルゲンコーワのコーワです。今は薬品メーカーとして有名ですが、当時は光学部門も充実しており、どちらかというと凝った高価めなカメラなどを製造していました。そのコーワが造った唯一の廉価版カメラでもあるのです。

ちなみに、コーワの光学部門は現在でもフィールドスコープや医療用機器を製造しています。

で、ここからが「テストにも出るから、よく聞くように!」的な内容です!?

コーワキッドを正面から見ると、銀色の縁取りの中に、ファインダー窓とブライトフレームの明り採り窓、セレン式露出計の受光部と普通なら解釈するべきものが並んでいます。が~!違うんです。左端の窓は明り採り窓などではなく、全くのダミーなので中は空洞になっているだけ。そして、受光部らしき魚の卵状のボツボツはただの飾り。

よって、ちゃんと!?機能しているのは、画像内カエルの真下にあるファインダー窓だけ。こんな子供だましみたいなデザインで良いのでしょうか?

*画像内のカエルは、コーワのケロちゃんではないので、念のため・・・。

奇しくも、ちょっと前に露出計の受光部風の飾りつけはどうか?と話題にしたばかり・・・。実は50年も前にコーワさんがやってくれていました!

これは面白い!とレジ横にコーワキッドを置いていたら、飯田鉄先生に「変わったモノがありますね~!」と見つけられてしまいました。さすが飯田先生、「プロミナー付きですよね!しかし、写りは・・・」とちょっと渋めな顔をされていました。期待してはいけないようです(笑)。

2009年9月27日 (日)

1970年代前半

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常連Bさんが持参されたチラシです。

1970年代前半のものと思われます。福岡にあるカメラの専門店「TAC」さんのチラシで、当時の新製品・現行品の販促用チラシなんですが、そこに載っている品物が、キヤノンFTb、ヤシカエレクトロ35、オリンパス35DC、ミノルタSRT101、マミヤプレス、リコーオートハーフ、アサヒペンタックスSP・・・など、今、我楽多屋に日頃から並んでいるような品物ばかり!

40年程前に、こうやって一般の人向けに売られたカメラやレンズが、いろいろな人のところを巡って、今、我楽多屋にあるんですね。

しかもこのチラシ、それぞれの品物の価格は新品定価と開店特価と書かれているだけで実売価格は表記されていません。店名を変えてしまえば、そのまんま我楽多屋のチラシとして使えそうな感じ!?

2009年9月26日 (土)

保証票に検査票

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昭和36年8月28日にどこかのお店で、どこかの誰かに販売された「フジカ35-SE F2.8」の保証票と検査票を発見。

保証票に書かれた保証の内容をみると、保証期間は3年とのこと。現在ではほとんどの製品が1年なので、ずいぶんと面倒見が良かったということになります。いや、、、今と違ってそれだけシッカリと品物を造っていたのかな~?なんて、意地悪な見方もしちゃったりします。

そして、検査票。レンズシャッター・距離計・露出計・綜合の4部門に分かれて、それぞれの責任者名が書かれています。なんか、シッカリ見てくれているのだな~と安心感が漂いますね。

古いカメラなどと一緒に、こうした当時のモノが一緒に出てくると、カメラ本体以上にその時代の雰囲気が伝わってきたりして、興味深いものです。

2009年9月25日 (金)

今月のシドニー2

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すでに一つ前の記事でお知らせしましたが、必死に整理していた~いろいろと入ってきたがらくた品の整理・値付けがほぼ完了しました。

これを明日のシドニーこと「がらくた市」で、どのうように並べるか~。それは、もう明日の仕事にしようと思います。

皮ケースやキャップ類の他、ジャンクカメラも少々、それと雑多ながらくた品が多数。

それでは、皆様のご来店をお待ちしております。

 

おっと、ちょうど今、カイロに居る田中長徳先生から明日用のメッセージ入りのメールが届きましたので、お伝えしたいと思います。

我楽多屋常連、勝手連のみなさま

いつもシドニーでは長時間の立ちっぱなしの授業で足腰鍛えられてご健勝のことをお喜び申し上げます。

さて、あたしは2週間の回路滞在ですが、なにしろ当地には我楽多屋さんのような「世界に誇る中古カメラ屋さん」がありません。それで仕方なく、イスラムの文化遺産とか、金字塔、はたまた人面獅子像などを見学しております。

来月のシドニーでお目にかかれるのを楽しみにしております。

今日も我楽多屋さんで、あたしの代わりに沢山お買い物をしてください。我楽多屋さんはユネスコの「カメラ人類文化遺産」に指定される予定です。〔嘘)

回路にて 田中長徳

今月のシドニー

シドニーこと「がらくた市」、今月は26日土曜日です。

今月は田中長徳先生がエジプト・カイロへ行かれているので、トークショーはお休みです。以前、長徳先生が留守の時には代わりの企画をやったこともありますが、今回は純粋に売り出しで勝負って感じです。

木曜日あたりから、まとまって入ってきたがらくた品を必死に整理しておりますので、ここしばらくのがらくた市の中では、商品数やバラエティーは充実しているかも・・・。

そこで、ちょっと変り種のセール品【ペンタックスのアクセサリーシュー】

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我楽多屋にあるペンタックスのアクセサリーシューの一部を並べてみたのが上の画像。最近、ずいぶんと溜まってしまって「売るほどある」どころか、、、「捨てるほどある!?」って感じ(笑)。考えてみれば、ボディーはもっともっと売れていたはずだから、当時のペンタックスはいかに勢いがあったのか!という証明みたいなものですね。

このアクセサリーシュー、26日(土)限定で1個200円、3個500円、5個700円、10個1,000円で販売します!まとめて買ってどうするの?じゃなくて、工夫次第でシュー部分を何かに使えるかもしれませんよ。

また、上記のアクセサリーシューの以前の型には、同じ形でも刻印が違うものが3種類もあるようです。こういうのを見ると知ると、集めたくなる人も多いのでは?しかし、残念ながら、こちらの形はあんまり数を見かけません。

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次に、【Food Show!ならぬ、Hood Show】

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我楽多屋に陳列されているアクセサリーの中で、フードの比率は意外と高く、普段から、探しに来られる人が多いのも事実です。

そして、案外と奥が深いのがフードネタ。光線避けとしての本来の機能以外にも、付けるとカッコいいとか、締まって見えるとか、、、不用意にネタにするのが怖くてあんまり取り上げたことはないのですが~。

さて、箱付きの未使用品などが、少しまとまって見つかったのと、その他にも各種いろいろなフードが出てきたので、この分は800円・1,000円・1,200円・1,600円の特価セール。数に限りがあるので早い者勝ち。まぁ、普段から陳列しているフードもがらくた市ですから、午後2時以降は1割引になります。

四谷系の風土病ならぬ、フード病の皆様は、ぜひご参集くださいませ。

2009年9月24日 (木)

古いアサヒカメラ年鑑

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がらくたを整理していたら出てきた1953年(昭和28年)のアサヒカメラ年鑑。

出どころは業者絡みのがらくたなので、どこをどう経由してきたものか不明なんですが、表紙をめくった余白に、「日本興業銀行行友會」と書かれた表があり、昭和28年から31年にかけて14回の「貸出日」が打印されていました。

年鑑はオールモノクロページで、木村伊兵衛、秋山庄太郎、土門拳など有名どころを含むいろいろな作品が並び、巻末にはデザイン趣き深いいろいろな広告が掲載され、しばし楽しめました。

その中で一番印象に残ったのは、当時の東京を空撮した作品。解説をみると11月と書かれていたので、昭和27年でしょうか。その一枚に収められているエリアは、東京湾から山手線内を中心にその周辺を広くカバーしてます。

よく見ると、鉄道や大きな道路は今と同じ位置なので、新宿や渋谷などの場所も特定できます。晴海などは、まさに埋め立て中なのでしょうか、、、建物ひとつ無いようす。当然ながら高層ビルなどは見当たりません。。。現在の地図と見比べながら、更にしばし楽しめました。

しかし、こういう作品は歴史的資料としての価値も非常に高いですよね。

いつも思いながらなかなか出来ないことですが、自分の身近な土地の風景を記録しておくことも、後々価値が出てくるかもしれません。撮って形に残しておくことが大事ですね。

2009年9月23日 (水)

Hマーク

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話題としては、カメラからも四谷からも、ちょっと外に出た感じです。

上の画像、銀座にある「mitsui garden hotel」の夜の外観です。気になったのは、その名称の横にある赤い「H」マーク。煌々と光っています。

単純に考えれば、「ホテル」の「H」だろう?となるでしょう。いや、わざわざ知らせなくても、横に「hotel」って書いてるじゃないか!という人もいるでしょう。脱線好きな人は、野球場の電光掲示板を思い出して、記録は「ヒット」なんじゃ?というかもしれません。

ただ、まわりのビルを見渡しても、同じ「H」マークや、他のアルファベットなどが点灯しているビルは見当たりませんでした。

かなり気になるんですが・・・。私の中では当初、高層ビルなどに設置が義務付けられている航空障害灯の一種なのでは?というのが一番有力だったんですが、ちょろっとネット検索した限りではそうではないみたいで、、、不明です。。。

さて最後に、無理矢理にカメラねたと結び付けておくと、このビルの名称は「銀座三井ビルディング」といって、2005年に三井不動産の手によって完成しました。1~15階までのオフィスフロアを(株)リコーが全館使用、16~25階までは三井ガーデンホテルとして営業しています。

2009年9月22日 (火)

日本カメラオリジナルTシャ2

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今日のタイトル「日本カメラオリジナルTシャ2」はキーボードの打ち間違えでも、変換ミスでもありません。先月「日本カメラオリジナルTシャツ」のタイトルで一度話題にしてしまっているので。。。駄洒落です。。。

実はその前にも一度話題にしているので、ホントは今回で3回目。決して、日本カメラさんのまわし者ではありませんが、その企画自体、そして、Tシャツのデザイン、担当営業マンさんのお人柄に惚れて、勝手に紹介している次第です。

当初予定していた「新宿クラシックカメラ博」での販売が諸事情で出来なくて、最近、日本カメラのウェブで通信販売が始まりました。また、今月25~26日、有楽町で行なわれる「世界の中古カメラフェア2009」でも販売するらしいです。

で、私は早速、2枚入手。日本カメラさんのまわし者ではないので、ちゃんとお買上げしました。

ところでいつ着るの?って、感じですが~。気分のいい時にでも店で着てるかもしれません。って、やっぱりまわし者みたいだな(笑)。