我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2009年8月

2009年8月31日 (月)

カメラの電池蓋

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内蔵する露出計などのために電池を必要とする金属製カメラの多くは、ボディの底面に電池室を持っています。その電池蓋のほとんどが、コインなどで開け閉めする形状になっています。

ご存知の方も多いと思いますが、このタイプの電池蓋を開ける時はなるべく1円玉を使うことをオススメします。

何故なら、ただでさえキツく締めてしまうと開けるのに力を要する電池蓋。長い間放置されたり、電池が液モレを起こしたりすると、ますます開けるのが困難になります。力あまって手を滑らせると、電池蓋やボディにキズを付けてしまうことになります。

そんな時、1円玉なら他の硬貨よりも柔らかいアルミニウム製なので、電池蓋やボディに傷を付けにくいわけです。当然ながら、ほとんどの場合、カメラボディや電池蓋よりも1円玉の方が柔らかいですし。

例えば、あなたが中古のカメラ屋さんでカメラの動作確認をしたくて、電池蓋を開けるような機会があるかもしれません。その場合は「電池確認していいですか?」と声を掛けて、サッと1円玉を出して電池蓋を開けると良いと思います。「私は気を遣ってますよ」と店員さんにさり気なくアピール出来ることでしょう。まあ、なるべくなら、店員さんにやってもらう方が良いとは思いますが。

2009年8月30日 (日)

石川直樹さんご来店

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七大陸最高峰登頂を達成している写真家の石川直樹さんが、一緒に取材中ということで田中長徳先生とご来店されました。

カメラマガジン(エイ出版社)のNo.10(2009/6/30発売)に写真が掲載されていたのではない、もう一台のプラベルマキナ670を肩から提げられていました。以前、長徳先生のトークショーで、石川さんはマキナのボディを2台持っているけど、フードは1個しか持っていない・・・という話を聞いていたので、ちょうど我楽多屋のウインドウに並んでいた専用フードを案内したところ、即、お買い上げいただけました!ありがとうございます。

写真家とはいえ、冒険家でもある石川さん、決して大柄な身体ではなく、物静かな印象の方でした。ご自身のプロフィールに「人類学、民俗学の領域に関心を持ち、行為の経験としての移動、旅などをテーマに作品を発表し続けている」とありました。これだけではちょっと分かりづらかったですが、作品名やウェブで見られる作品から、非常に惹かれるものがあったので、改めて作品を見させていただきたいと思っております。

石川さんの経歴をもとに、ちょっと知識を深めてみました(みましょう)。

「Pole to Pole」:カナダの冒険家マーティン・ウィリアムスが企画した、北極点から南極点へスキー、自転車、カヤック、徒歩など人力で踏破するプロジェクト。石川さんは2000年の日本代表として、4月5日~12月31日の9ヶ月間で達成。

「七大陸最高峰」:アジア大陸「エベレスト」8,848m、ヨーロッパ大陸「エルブルス山」5,642m、北アメリカ大陸「マッキンリー」6,194m、南アメリカ大陸「アコンカグア」6,959m、アフリカ大陸「キリマンジャロ」5,895m、オーストラリア大陸「コジオスコ」2,228m、南極大陸「ヴィンソン・マシフ」4,892m。石川さんは2001年に22歳で七つすべてに登頂し、当時最年少記録を作った。現在(2007年)は、18歳(女性)が最年少記録。

実は取材には、福田和也さんもご一緒だったようでした(あとから送信された長徳先生の画像から知る。。。)

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2009年8月29日 (土)

21世紀フィルム主義

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「只今より、四谷系銀塩情報を発信します!」

「21世紀フィルム主義」という富士写真フィルム株式会社(現:富士フィルム株式会社)発行の冊子を入手しました。写真・解説は上野隆さん。

小冊子とはいえ、オールーカラーで31ページもあるので、簡単に説明することは出来ませんが、以下の12テーマで書かれています。

「フィルム主義宣言」「スローフォトライフのすすめ」「デジタル一眼レフのすすめ」「リバーサルを楽しむ」「リバーサル使い分け術」「フィルムカメラの魅力再考」「ブローニーフィルムの魅力」「モノクロ写真の魅力」「カラーネガを見直す」「プリントの重要性を考える」「これからの写真フィルム」「これからもフィルムで撮ろう」

各テーマ2ページずつで深い解説まではありませんが、フィルム主義が主張されていて読み物として楽しめます。

いくつか気に入ったフレーズを抜粋してみます。

  • 撮る、待つ、見る このプロセスがたまらない それがフィルムの楽しさ
  • 私がフィルム派である一番の理由、それは「フィルムカメラが好き」
  • 機械式のフィルムカメラ、趣味の道具として一生使える
  • プリントこそが「写真」 だから、カメラやレンズのようにこだわりたい
  • 「周りが皆デジタルに移行しているから」「今時フィルムカメラだと恥ずかしいから」「デジタルだとお金を気にせずシャッターが切れるから」などという理由でデジタルカメラを使うくらいだったら、私は写真なんてやめたほうがマシだと思っています。

12というテーマ数から想像出来る方もいらっしゃるかもしれません。この冊子は、日本フォトコンテスト(現:フォトコン)2005年1月号から12月号までの連載を抜粋したものだそうです。

もともと非売品の冊子です。ごくわずか入手しましたので「欲しい!」という方は、我楽多屋に急ぎご来店の上、何かお買い上げ後(笑)、「21世紀フィルム主義が欲しい!」と申し出てください。先着順、無くなり次第終了です。

*「カメラ・ライフWeb Site」内の上野隆さんのコラムも面白いです。

2009年8月28日 (金)

やってくれました!ペトリ

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タイトルに「やってくれました!」と書きましたが、実際はもう50年も前に「やってくれていた!」のですが、、、

ペトリ7の説明書を発見。その中に「家中で楽しめるペトリ7」という記述があります。お手頃価格で高性能的なことを表現するのに、4人家族での使用例みたいなのを書いているのです。内容を要約すると以下のような感じなのですが~!それよりも、原文の表現が面白すぎ!?画像でも読み取れますよね?

「ベテランのパパ」も満足できる描写、露出を気にせず作画に専念できる!

「しろうとママ」は操作が簡単で必ずよく写るカメラがいい。ファインダーを覗いて指針を合わせるだけでOK!

「おしゃれな姉さん」がアクセサリー感覚で使うのにも、新鮮なデザインでデラックス感もプラスされてバッチリ。

「乱暴なボク」が雑に使っても頑丈なボディで大丈夫。

それから、保証書も一緒にあったのですが、「保証の内容」を見てビックリ!「保証期間」がお買い上げ後1年なのは今も一般的。しかし、「保証の金額」は3千円未満だそうです。当時はこれが普通だったのでしょうか!?ちなみに、昭和36年発売のペトリ7、当時の新品価格は12,500円でした。

異名コワシ屋もいる4人家族で酷使したら、1年以内に3千円以上かかる故障をしないのか心配になってきました、ペトリさん。。。(笑)

2009年8月27日 (木)

レンズフード

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レンズフードとは、レンズの前に付けて画角外から入射する光を防ぐアクセサリー。何故なら、それらの光は内面反射やフレアの原因となるから。また、レンズ面に付くゴミや雨滴を防いだり、衝撃から守る役割も果たします。

今までにフードのことを何度か話題にしようかと思ったことはあったのですが、意外と奥が深いので簡単には扱えず、触れずにきていたネタです。

フード病と呼ばれるくらい、フードに関心を寄せたりこだわる人が多いのは、昔のフードにはそれに見合う魅力があるからです。デザインが凝っていたり、金属製でシッカリ作られていたり、内面に反射防止用の溝が切ってあったり・・・。

そして、体裁的には大きな特徴はなくても、希少性ゆえにカメラが買えるくらいの高値で売り買いされるフードがあれば、その作りやデザインが秀逸なので高値なフードもあります。

ただ、それら高価なフードの多くは、銀座などにある一流品を扱う中古カメラ店のウインドウなどで鑑賞することが可能です。だから、、、あえて話題にしなかったというのも原因の一つ。実際、アローカメラで買取りをしていますと、レンズとセットだったり、収集家のコレクション処分などで、ニコンSシリーズ用のレンズフードや、キヤノンの0.95用フード、プラベルマキナ用フードなどなど、うちの店を通過はしています。

今回、いよいよ取り上げることに踏み切ったのは、このフードのせい。「Super Takumar-zoom 1:4.5 70~150 100~270mm」とあります。もとのレンズ自体、高価なものではありませんが、今ではあんまり見かけないレンズ。それ用のフードなのです。

このフードの形が何とも気になったのです。レンズ側のフィルター径は67ミリ、反対側の外径は83ミリと、外側に向かっておよそ16ミリほど拡がっていくわけですが、拡がり方が段々畑のように3段階に拡がっていくデザインに目が留まったのです。

一言で言えば「あんまり見かけない拡がり方」。まぁ、それだけのことなんですがね。。。普通はテーパー状に徐々に拡がっていくとか、一段階でパッと拡がるものが多いかと思うんですが。。。

それから、我楽多屋にあった魅力的なフードを2つを披露しておきましょう。左はKenko製のフード。レンジファインダーカメラでファインダー窓を覗いた時にフードでフレームがケラレないように穴を開けてあるもの。右はフォクトレンダー製のフードで、そのカタチ、色艶ともになんとも美しいフードであります。

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2009年8月26日 (水)

シドニー

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田中長徳先生のブログ(8月24日分)で、我楽多屋で月一回開催のがらくた市、別名「シドニー」について語られています。

なんだか嬉しくて、過去のシドニーを振り返ったりしていたら、十余年前の我楽多屋新聞が出てきました。一面(と言っても裏表ペライチの新聞ですが~)の見出しは「田中長徳氏、がらくた市を語る~裏面へ~」。また、モノクロコピーの新聞なので分かりずらいですが、迷彩色の上着を着た長徳先生ががらくたを物色している画像も載っています。

「がらくた市(別名シドニー)」の説明は、ここであえてしなくても良いですよね。長徳先生のブログ(8/24分)や、こちらで確認してください。

で、8月26日分の長徳先生のブログでは「新東京タワー:スカイツリー」が話題になっています。このブログでも8月16日に話題にしました。画像を比較してみると、、、どうでしょう、見る角度に違いがあるでしょうが、おおよそ同じ方面からの眺めだと推測されます。高さ及び、クレーンの形に変化がありますね。残念ながら、ネコは居なくなっています(笑)。

 

  

前述の我楽多屋新聞第二号裏面に掲載した長徳先生からのコメントをご紹介したいと思います。

シドニーの楽しみ  田中長徳 常連代表

シドニーには行ったことがあるけど、しどにーには行ったことがなかった。一部、これはファンの間では有名なアローカメラ、我楽多屋さんの月1回の企画である。

本物のシドニーは「硬い岩山にナイフを突き立て、その周囲に色とりどりのペンキの飛沫が飛んでいる」と銘機礼賛に書いたことがある。何でそんなことが頭に浮かんだのか今では思い出すことも出来ないのだけど、シドニーはもともと岩の上に構築された町であること、さらに当時、売り出しのイラストレーター、ケン・ ドーンのアトリエを取材した時の印象が、そういうイメージを残したものらしい。当時のケン・ドーンは日本の女性誌hanakoの表紙の連載が開始されたばかりで張り切っていた。

最初から本物のシドニーの話になって恐縮だが、ここでの話題の本筋はアローカメラのしどにーの話である。と言ってもこちらが偽のしどにーで、あちらの豪州の方が本物であるなどというつもりは毛頭ない。

どちらも、シドニーなのだけど、最近では私は四谷三丁目のシドニーの方に引力を感じている。第四土曜日の午後2時から私が隣りの喫茶店キャロットでコーヒーカップを前にしてカメラトークを開始したのは、1998年の春からだった。確か、その第一回目3月28日は幸か不幸か、私の父親がその日の早朝に亡くなったというタイミングの良さであったけど、そういう身内の不幸を乗り越えて、四谷三丁目に行ったのはなにも野田社長の顔が頭に浮かんだのではなく、カメラ好きの父親であったから、その昇天当日にむしろこういう場所でカメラをひっくり返している方が、これは供養になるであろう、と思ったからだ。それに実際、葬儀社と段取りを済ませると、もう暇ですることのないのが「お葬式」なのである。

以来、毎月のしどにーは楽しみになったが、月末というのは私のような暇人でも、時間が思うにまかせないこともあって、この2ヶ月ほどはお休みしているが、また10月のしどにーからは開始しようと思っている。まぁ、ヨーロッパ流に言えば、夏のバカンスというところだ。その先月8月のしどにーの時には私はミノルタの新製品発表会があり大阪に行っていた。今月は皆さんご存知のフォトキナでドイツはケルンに行っているのである。噂のライカM7がいよいよ登場か!?というので、もし発表になれば、現物をお見せするのは無理にしても、カタログくらいは持参してしどにーをにぎわしたいと思っている。

さて、しどにーで皆さんのお持ちになっているカメラの話などを伺うと、これが面白くて、私のカメラエッセイの生きたネタになっていることは、大変に有り難いことだ。それと同時にアローカメラのしどにーはフツーのカメラ屋さんにはちょっと売っていない面白いものがあるので、私は衝動買いの経験者であるから、ちょっとのことでは興奮買いなどはしないゾ!と思っているのだけど、色々と購入してしまう。最近の買い物はペンタックス6×7が2台、ローライ3.5F、アイモ改造機というところだが、それぞれかなりのお買い得であった。

要するに我楽多屋さんは行ってみる価値がある店だけど、これはお地蔵さまのご縁日みたいなもので、しどにーの日の方が、余計に現世利益があるということのようだ。

(1998年9月執筆)

2009年8月25日 (火)

ポラロイド再生産!?

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先週、ペンタックスオート110絡みで、110フィルム生産終了が間近なことをお知らせしましたが、ポラロイドフィルムはすでに生産が終わってしまっています。。。

生産終了から1年ほど経っているわけですが、今現在はまだ辛うじてフィルムの入手が可能。しかし、入手が出来なくなると、ポラロイドカメラ自体の存在意義が一気に落ちてしまう可能性があります。

時々、フィルムが再生産されるという話を耳にするのだけど、どこかから出された正式なアナウンスではなくて噂レベル・・・!?

そうしたら、今月20日発売のアサヒカメラの中で記事で取り上げられていました。内容をすべて書いてしまうと、アサヒカメラさんの営業妨害になってしまうので少しだけ。。。

「インポッシブル・プロジェクト」という名のもとに、ポラロイドフィルム再生産の計画が動き始めているらしい。ウィーンのフロリアン・キャプスという人物が、ポラロイドのファンサイトと販売サイトを運営しながら、すでに会社を興し、オランダにあるポラロイドフィルムの旧工場や機械などを買取り、旧ポラロイド社の技術者も集め、再生産の計画を進行させているのだそうだ。

記事の中には、インポッシブル社の広報担当インタビューの他にも、日本国内でホルガなどトイカメラ販売をしているエーパワー(http://www.doctor-and.com/)の安藤社長や、日本ポラロイド社、富士フィルムのコメントも載っています。

2009年8月24日 (月)

引伸ばし機 値下げ

先週お知らせした引伸ばし機4台。まだ、買い手はついていません。。。よって、宣言通り値下げをします。

画像及び程度のコメントは、前回のブログ記事で確認してください→こちらです。

  • フジ A450 開始価格40,000円 → 36,000円
  • フジ FD-690 開始価格30,000円 → 26,800円
  • LPL System7700 PRO 開始価格24,000円 → 20,000円
  • フジ N690MF 開始価格9,800円 → 8,500円

お買い上げいただく条件は、前回と同じ。中古品ですので、ご来店の上、現物を見てお買い上げいただける方。お持ち帰りも極力、クルマなどをご用意いただいて自力でお願いいたします。赤帽などの手配や、極めて近所の方の場合は配送もご相談に応じます。

「クラカメ雑談会」写真展

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正直なところ、このタイトルを見た聞いただけでは、どんな写真展なのか意味不明です。案内DMを見ても、著名写真家を含む12人の名前が列挙されているだけで、ますます?いや、それでも不明です。

DMの裏を見ると「クラシックカメラ愛好家12人の自慢カメラ披露と作品展」と書いてあり、ようやく理解出来ました。自慢のクラシックカメラと、それで撮影した作品を見ることが出来るのでしょう。

今現在、情報はそれだけなのですが、「クラカメ」ということなら四谷系銀塩情報として発信しなければ!

  • 「クラカメ雑談会」写真展
  • 2009年9月11日(金)~24日(木)
  • 10:00~19:00(最終日14:00まで)
  • 富士フィルムフォトサロン/東京「ホワイエ」
  • 東京ミッドタウン内フジフィルムスクエア2F
  • http://fujifilm.jp/photosalon/ , http://fujifilmsquare.jp/guide/foyer.html

2009年8月23日 (日)

昨日のがらくた市

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がらくた市は「午後2時から」と言いましても、店は10時からやっているので、常連さんなどを中心に普段は午前中からお客さんの出入りは始まります。

しかし、昨日は新宿高島屋で「新宿クラシックカメラ博/即売」をやっている影響でしょうか、午前中はちょっと寂しい我楽多屋でした。しかしながら、午後からは気温が上がり、湿度も高くムシムシとしてきたにも関わらず、お客さんが増えてきて一安心。

午後2時半からの田中長徳先生カメラライブトークも先生のトークを待つ皆さんの熱気の中で始まり、先生の熱いトークでますます熱気に包まれながら進みました。話題は今回もペンデジが中心でしたが、デジカメの顔認識モードで遊ぶと楽しい・・・なんて脱線もしながら、いつものように楽しい1時間半でした。

上の画像は、熱気をかき回す為に急遽用意した扇風機、先生自ら持参のうちわ・・・をとらえたもの、暑さが伝わりますかね。。。

また、来月5日発売予定「田中長徳ペンの本」に、先月のがらくた市トークショーで撮影された同士の画像が使われるというビッグサプライズネタもありました。

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そして、今回の長徳先生秘蔵品放出セールは「CarlZeissjenaのBiogonT35mm/f2.8のライカマウント」。希望者は4人。今回のルールはジャンケンで「負けた」人がGET。結果は、前々々回のグレーハンマートーンM2をGETした方が再び勝者に!いや、敗者か!?ジャンケンに勝っても負けても運が良い方です。

本日もお暑い中ご来店いただきました皆様に深く御礼申し上げます。