我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2009年2月

2009年2月28日 (土)

1/8000秒

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先日、伝書鳩ネタの時に登場したカメラが「ローライ35T QZ」。あの時はあっさり流してしまいましたが、実はこのカメラ、かなりな変わり種。

発売は1997年。「35T」と「35W」があって、前者は38-90ミリズーム、後者は28-60ミリズーム付き。歴史上、最高値レベルのコンパクトカメラと言っても過言ではなく、発売当時は30万円近くでした。

マニアも意識した高級機ゆえ、露出はプログラムAEの他に、マニュアル設定・絞り優先AE・シャッタースピード優先AEも可能で、フォーカスもオートだけでなく、マニュアルフォーカスが可能。レンジファインダー式ながら、シャッターにはフォーカルプレーンを採用しています。

まず、一番の特徴はそのデザインでしょう。チタン外装と思われるそのボディーは、コンパクトと言うには少々戸惑うレベルの大きさ(146ミリ×78.5ミリ×41.5ミリ)ですが、ナント言っても「ポルシェデザイン!」。好みは分かれるかもしれませんが、カッコいい!

ん?さっき「まず」と表現しましたが、それに尽きるかもしれません。画像のように専用ストロボが用意されていたり、ボディー上面両端にある丸いダイアルは軽く押すとポップアップして、回しやすくなります。レンズキャップにリモコンが内蔵されているのも心憎い。

で、ポップアップするダイアル、片方はマニュアルフォーカスする時のピントリング。もう片方はシャッタースピードをマニュアル操作する時のシャッターダイアル。

そのシャッターダイアルを見て、ビックリ!!数字が8000まで刻まれているのです!

今でこそ、デジタル一眼の中級機クラスまで、最高速1/8000秒のシャッターが搭載されていますが、フィルムカメラ時代はニコンで言えば、F4、F5、F6などフラッグシップ機以外はごく一部の機種のみが搭載するに過ぎない速度。

ちなみに、製造はKOREAのようです。

2009年2月27日 (金)

明日はがらくた市

明日28日は我楽多屋の「がらくた市」です。

本日の東京四谷は、朝から寒く、午前中から夕方にかけては雪がチラチラ降っていましたが、明日は回復傾向のよう、ホッとしています。

一昨日あたりまでの予報では、しばらくスッキリしない天気が続くようだったので、ガックリしていたのです。実はさっきまで、、、先程、予報を見たら昼後には晴マークも付いてました。

明日は恒例の田中長徳先生のカメラライブトークも予定しています(午後2時半~4時前まで)。

スローシャッター

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このブログでも何度か登場している常連の高校生H君。この春からはN大芸写の学生になります。いつも金属製の機械式フィルムカメラを肩から提げていて、がらくた市のカメラライブトークや懇親会の合間でスナップ写真をよく撮っています。

数日前、同じく懇親会にたびたび出席されているお客さんが「彼はあの暗い会場でシャッターをバシバシ切っているけど、どんな風に撮れているのだろう?」と不思議そうに言っていました。

たしかに、懇親会をしている会場は地階であるうえ、普段はスナックとして営業している店なので、照明は暗めです・・・。

そこへ昨日、H君が来店されたので、その点をストレートに聞いてみたところ。「1/4秒とかスローシャッターで撮ってますよ!今度、プリント持ってきますよ!」と軽々と話す様子から、手ブレせずに撮っている自信が感じられました。

さらに、「重い段ボールを抱えて店内を慎重に歩かないといけないアルバイトをしているので、かなり腕を鍛えられましたよ!」とも。

1/30秒くらいのスローシャッターなら、普通の人でも体と気持ちを引き締めていれば手ブレせずに撮れたりします。また、レンズの焦点距離に応じて、1/焦点距離 秒くらいが手ブレをしない限界だ!などという説もあります。200ミリのレンズなら1/200秒、50ミリのレンズなら1/50秒という具合に・・・。

最近のカメラやレンズに搭載されている「手ブレ補正機能」は便利な機能ではありますが、写真を撮る腕を軟弱化させる機能でもあると言えますね(笑)。

2009年2月25日 (水)

伝書鳩

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私の無知さが露呈するかもしれませんが。。。伝書鳩(デンショバト)は知ってはいましたが、日本の新聞社が1960年代まで通信手段として使っていた!とは知りませんでした。

キッカケになったのは、今月発売の写真誌「フォトコン」を読んでいて、「~朝夕は各社保有の伝書鳩が群舞し空が暗くなる有様で~」という一文を見つけたこと。

私より若い人の中には、伝書鳩さえ知らない人もいるかもしれません。wikipedhiaによれば「カワラバト(ドバト)などのハトを飼い慣らし、ハトの帰巣本能を利用して、遠隔地からハトにメッセージを持たせて届けさせる、通信手段の一種」とあります。

ハトは1000キロ以上離れた地点から巣に戻ることも可能らしいですが、実際には200キロ以内での通信や運搬に利用されたそう。輸送の方法は、脚に通信文を入れた筒を付けたり、小さな荷物は背中に持たせることもあったと言います。

日本でも大手新聞社本社が集まる有楽町界隈では社屋の屋上でハトを多数飼っていたらしいです。記者は遠隔地からの通信手段として、伝書鳩を連れて行き、現場から通信文やフィルムなどを鳩に付けて、本社へと放したのだそうです。

ハトの飛ぶ速度は時速70キロと言われるので、東京からだと新幹線というライバルがいない中央線方面なら、諏訪湖あたりから3時間くらいで飛んで来られるわけです。

新聞社では確実性・迅速性が求められるので、同じ通信文を付けたハトを複数放したり、記者同士で優秀なハトの取り合いもあったらしいです。しかし、通信手段の発達により、ハトの役目は無くなり、希望者へと頒布されていき、その子孫が「読売系」とか「朝日系」とか呼ばれることもあったと言います。

*参考ウェブ→http://blog.livedoor.jp/hisako9618/archives/50017060.html

今では、インターネットなど通信を利用して、書面のみならず、画像まで送れる時代。遥か昔の話と思うけど。。。まだ40~50年前の話でもあるのです。

最後に先日こんなことがありました。「ローライ35T QZ」というカメラの買取り依頼がありました。ほとんど流通していない機種なので、外出中の買取名人に確認の電話をしたのですが、型番を言っても名人に型が伝わらない。。。あ~でもない、こ~でもないと。。。で、携帯電話で画像を送信したところ(それが上の画像)、一発で解明!見事、お客さん納得の買取価格で買わせていただくことが出来ました。その時間、ほんの数十秒。

フィルムカメラで撮影して現像していたら、ハトに写真を託すまでに最低でも数十分はかかってしまうところです。

2009年2月24日 (火)

カメラホルダー

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これは便利!?

しかし、上の画像を見たら「何これ?」と思っても仕方ないでしょう。。。本来はこういう形では使わないと思うので。。。これじゃ、まるで犬のような格好をしています。

本来は下の画像のように、胸に押し当てることでカメラのブレを防ぐ道具です。呼び方はいろいろとあるようですが、あるメーカーでは「カメラホルダー」という名称だったかと。ちなみに、この製品はドイツ製の「CULLMANN 3090」というもの。

時々、この手の用品は出てくるのですが、今回のこれの優れているところは!下の2枚目の画像のようにミニ三脚としての利用も可能なのこと。しかし、この形だと犬がお座りしているように見えなくもない!

それから、カメラへの取り付け部分がクイックシュータイプになっているので、簡単で素早い脱着が可能な点も魅力的。

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2009年2月23日 (月)

机の上のカメラ

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最近、我楽多屋で機械式金属カメラをいろいろと買って行かれるお客さんがいます。レオタックス、フォクトレンダー、マミヤ16、パール、アイレス・・・などなど。お仕事は美術系(絵画かな)の先生をやられているそう。

若い生徒さんの中には、フィルムカメラに関心を持つ人も多いらしく、古いカメラを媒介にして話も弾むそうです。また、美術系の生徒さんだからこそかもしれませんが、フィルム写真の美しさに気付いている人が多いとか。

そして何より、ご自分の机の上にお気に入りの一台を置いておくと、仕事の合間にカメラを眺めたり、いじったり・・・するのが楽しくて仕方ない!とニコニコしながら話してくれました。気分転換にもなるし、気持ちが安らぐ~と言います。

そういえば・・・店でこんな風に言うことが時々あります。古いカメラを買うのを迷っているお客さんに、「たとえ、カメラに飽きたり、カメラが壊れたって、ブンチン代わりになりますよ~(笑)とりあえず買っておいたら?」なんて。

確かに金属カメラはズッシリと重いので、紙を押さえたりブンチンの代わりになりますが、、、この先生の言葉を借りれば、ブンチンどころじゃないですね。。。カメラを机の上に置いておくのは、とても有意義なことかもしれませんね!

2009年2月22日 (日)

ニコノスⅤの巻き戻し・・・

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お恥ずかしい・・・事件が・・・。

先月、ニコノスⅤに入れたフィルムの撮影がなかなか進まず、先日、やっと現像出ししようかと思うところまで来ました。

フィルムを巻き戻そうと、巻き上げクランクをクルクルと回しましたが、どうもフィルムを巻き上げているトルク感が無い・・・。まぁいいかぁ~と思いながらクルクル回すも、巻き終わった感触も無い・・・。

ヤバイ!もともとフィルムがちゃんと装填されていなくて、フィルムが送られていなかったのか?と思いながら、エイヤッ!と裏ブタを開けたら、フィルムがセットされたまま。。。あぁ、感光させてしまった。。。ガ~ン!!

それから、取扱説明書を見てみたら(今さら遅い・・・)、巻き上げクランクを画像のように上に引っぱってからクルクル回さないといけなかったことが発覚。

これは、知らないと分からないよなぁ~と。

こんな風に独特のお作法があるカメラってのが時々あります。例えば、

  • ローライ35の沈胴レンズを収納する時は、巻き上げレバーを1回操作してからじゃないといけません。
  • 沈胴式レチナの前面カバーを閉じる際は、ピントを無限大にしてから閉じないといけません。
  • ハッセル(レンズシャッター式だけかな・・・)のレンズをボディーから外す時は、必ず側面のクランクで巻き上げてから行なうこと。

気をつけましょう。

ローライとレチナを書いて、他に何かないかなぁ~?と、今、開催中の中古カメラ市副本のクラシックカメラプライスガイド2009をめくっていたら、同じ注意事項が書かれていて、他のページにハッセルが出ていたので、参考にさせていただきました。。。

2009年2月21日 (土)

禁煙マナー?

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4月1日からJR東日本が首都圏の駅を全面禁煙にするらしいです!私はタバコを吸わない人間ですが、最近、公共の場の禁煙化はスゴイな。。。と思います。善良な愛煙家の人には肩身の狭いことでしょう。

それで言うと~うちの店がある新宿区は4年ほど前から、区内全域で路上喫煙禁止の条例が施行されています。なので、四谷三丁目や曙橋の駅からタバコを吸いながら、うちの店にやって来る・・・行為は本当はいけないのです。知ってましたか?

この条例施行(平成17年8月1日)の少し前から、店の前に灰皿を設置していました。これは、入店前に気軽にタバコの火を消せるようにという便利さと、街が少しでもキレイになれば!という目的でした。設置は条例施行後も続けていました。

しかし、ほどなく灰皿は撤去しました。何故なら、タバコの火を消さずに捨てる人、吸殻以外のものを捨てる人、挙句の果てには、新聞紙を灰皿の上にかぶせて置いていく人。。。うちのお客さん以外の人たちですが、そのマナーの悪さに辟易したためです。

ただ、今でも時々気になる時があります。店の外に並べている品物を、くわえタバコで見ている人。これはやめていただきたい!灰が品物や、品物を入れているケースに落ちてしまいますので!!

あんまり偉そうに意見するつもりはありませんが、ごく一部の気が利かない人の為に、いろんなところで厳しい措置が取られているようですね。これは、撮影行為においても言えることです。三脚やストロボの使い方など、カメラを構えた時には周りへの配慮も忘れないように。

2009年2月20日 (金)

コーワねた

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ホントにビックリです。昨日、珍品KowaのUW190をネタにしましたが、2日続けて、コルゲンコーワのKowa製カメラの買取り依頼がありました。よびました~!モノは上の画像のKowa6です。

で、本題は昨日のKowaUW190の続きなのですが、ご購入いただいた常連さんから、昨日の午前中にメールをいただきました。その内容がとても面白かったので、以下抜粋します。

----抜粋ここから----

ウルトラワイド(UW)なウィルスの増殖力は潜在的に強かったようで、今朝は気が付くと電車の社内吊や駅貼りポスターの広角撮影された写真に視線が止まっていました。

この機のテスト撮影はJR「国府津駅」です。以前からキャノンⅥTに35mmの玉を付けて撮りに行きたいと計画していたのですが機材未調達のままで成らず、今回19mmになっただけ線路に落ちるリスクが減ったなどと勝手にこ解釈して決行することにしました。来月消滅する「はやぶさ・富士」号の通過もワイドに狙えるわけです。

朝からこんな妄想にとりつかれているので症状は重いかもしれません。インフルエンザには用心していましたが広角ウィルスは伏兵というよりその威力を見くびっていました。つける薬はありません、何しろ“コーワ”製ですから。ヤレヤレです。

----抜粋ここまで----

カメラ雑誌3月号発売日

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本日20日はカメラ雑誌各誌3月号の発売日。恒例二代目独断のコメントです。

早速ですが、アサヒカメラ。

「フルサイズ時代に考える デジタル一眼レフに2000万画素は必要か?」と「ツァイスレンズで楽しむキヤノン、ニコン銀塩対決」が面白かったです。後者では、キヤノンEOS-1VとニコンF3を持ち出して、コシナ製ツアイスレンズの性能や描写について語られています。

それから、「高く売って、安く買う!デジカメで目指せわらしべ長者!」なる特集では、実際に品物を持って数店舗を回って査定依頼したり、ネットオークションについてふれています。カメラの買取り屋としては「ムムムッ!」という内容ですが、メインの品物が家電品・電気製品に近いデジカメなので、フィルムカメラの場合とは少し状況が違うとも言えますので、まぁ、あんまり気にしないことにしました。ただ、記事の中に登場した数社の買取上限額や、査定額には差があり、その差は何か?と考えると・・・読者にとってはいいかもしれないが、取材された店にしてみたら微妙な特集かと。。。。

そして、フジのGF670のレポート!実機の正体が明らかになり、試写画像も載っています。解説は飯田鉄先生。

次に、日本カメラ。

こちらのフジGF670のレポートは赤城耕一先生。アサヒカメラの飯田先生のと読み比べてみるのも面白いかも。それと、「新種フィルム試写会」も注目。フジスペリアプレミアム400と、コダックプロフェッショナルエクター100を取り上げています。

月刊カメラマンさんは、ごめんなさい。わたし的には不作・・・。フジGF670のレポートも無し。特集としては「写真の品格はレンズの品質にあり」が内容盛りだくさんで、評論家4人の辛口対談や、最新レンズの性能やデータなどが載っています。